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激突! 元カレvs今カレ 4

 二杯目のビールをいったんカウンターに置くと、創はオヤジたちにお酌をしながら、総一朗が旅行に行くような話をしていなかったか尋ねてみた。 「旅行? さあ、聞いてねえな」 「ニイちゃん、置いていかれたのかい?」 「ええ、まあ……」  はっきり指摘されてしまった。  憮然として飲んでいると、創たちの会話を聞いていたらしく、つまみの肉ジャガを運んできた女将が「もしかしたらお墓参りに行ったんじゃないかしら?」と言った。 「墓参り?」 「あらやだ、ゲンさんたちだって一緒に聞いていたでしょうが。ほら、ちょっと前に話していたじゃない。もうすぐお母さんの命日だから、里へお墓参りに行くつもりだって」  三日間の旅程だと豊田から聞いていたし、その日数では、そんなに遠方へ行けるとは思えない。  総一朗の旅の目的地はきっとそこだ。墓参りを兼ねたついでのひとり旅、何ら確証はないけれど、なんとなく自信が持てた。  実家があるのはA市だと、先ほど聞いた。A市といえば、I半島の入り口となる観光都市だ。電車で行けば、時間は──などと、頭の中で地図を広げていた創は隣席からの、ふいの呼びかけにハッとした。 「いやぁ、珍しい人がお目見えだなあ」 「噂をすれば何とやらじゃないの?」  店先で声をかけられ、会釈で応える人物は扶桑繁明だった。スーツ姿のままだから仕事帰りだろう。どうやら久々にここを訪れたらしく、それでオヤジ三人組の歓迎を受けたようだが、創の姿に気づくと、ギョッとした様子を見せた。  こちらも咄嗟のことで、どうリアクションしていいのかわからず、それでも彼から視線を逸らすことができない。

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