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第2話

突然プロポーズされて親公認の仲になり、区役所でパートナーシップ証明書を発行された俺は、いつの間にか有澤のパートナーになっていた。 で、有澤が大学卒業したら明治神宮で神前婚をし、一緒に住む事迄約束された。 流され過ぎだろ俺。 毎朝恒例のコンビニでの買い物。 支払いの為レジに向かったら 「こちら温めましょうか?」 聞き覚えのある声がした。 顔を上げると 「有澤?」 其処に居たのは有澤で 「おはようございます照葉さん」 爽やかにレジ打ちをしていた。 そうだ。昨日此処が有澤の両親が経営している店で、社会勉強の為手伝いをしているって聞かされたんだっけ。 「おはよう」 軽く挨拶だけ交わし会社に向かった。 早めに出勤した為、まだ警備以外来ていない。 朝食を済ませ、窓を開けて空気の入れ替えをし、綺麗なふきんで窓や机を拭く。 箒とちりとりでゴミを払い除き、花瓶の水を交換していると 「おはよう。今日も早いな」 「おはようございます」 社長が出社した。 「いつも掃除ありがとう。感謝してる。芳野くんは素敵な奥さんになれそうだな」 ニコニコ微笑まれた。 ん? 「昨晩有澤くんから連絡が来て君とパートナーになったと聞かされたんだ。婚姻おめでとう。式は彼の卒業後なんだろ?その時は是非私も招待してくれ。君がどんなに優秀で素晴らしい人間かこの私の口から語らせて欲しい」 何故だ、何故知ってる。 おい、有澤。 「あっ、照葉おはよう。おめでとう」 「照葉くんおめでとう」 「芳野さんおめでとうございます」 有澤よ、お前一体どれだけの人に報告したんだ? 逢う人逢う人に祝福の言葉を掛けられるんだが。 周りから固めていくタイプなのか有澤。 結婚の約束はしたが、有澤の事何も知らない。 悪い奴には見えないけど、どんな性格なんだろう? まぁ強引な所は理解したな。 親御さんも言ってたし。 仕事が終わり会社から出たら 「照葉さん」 声を掛けられた。 「有澤」 其処に居たのは嬉しそうに笑う有澤。 待っていたのか。 「一緒に帰りましょ?」 言われて帰宅したのは俺のアパート。 一人暮らしだから良いのだが、何故当たり前の様に此処に来た? で何故家に入る時の台詞がお邪魔しますじゃなくてただいまなんだ? 「家賃払いますので結婚迄此処に住ませて下さい」 うん、家賃払うのなら問題ないが 「挙式後は新居で一緒に暮らしましょうね」 本当に強引だなコイツ。 まぁ、別に支障ないから良いか。

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