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第11話(R18)
器具には長さはあるものの、先程から開いていた穴は奥に進むことを拒むことなく、あっという間にエクエスの膀胱へ辿り着く。
「採尿は必要ないのですが、こちらが溜まっていると、なかなか種が出にくいですからね」
ファルは躊躇することなく、エクエスの膀胱から全ての尿を搾り出すと、素早く器具の抜き差しを行い、精巣の方へ先程の器具より若干太さを増した器具を進める。
搾精の際にもいつも行われている行為ではあるが、ファルのあまりの無遠慮さに羞恥、そして、快楽がエクエスの躰も精神も犯す。
「ン゛んっ……ア゛ぁ……あ゛ァ……」
射精管や精巣は言うまでもなく、脳髄が切り刻まれるほどの快楽が強制的に与えられる。エクエスは射精を繰り返し、躰は何度となく、絶頂が駆け巡る。
気を失おうにも他の臓器を押し退けるようにできていく子宮がエクエスの体内を圧迫する。しかも、早くも精液を欲しているのか、熱く熟れて、クスコという異国の器具をはしたなく締めつけては緩めて、緩めては締めつけてを繰り返しているのが嫌というほど分かった。
そして、それは生命工学の第一人者であるファルにも当然、知られない筈はなく、ふふふという笑う声さえ漏れた。
「失礼。貴方が特段、淫乱という訳ではなく、子をなす。そういう用途で施す術なので、精を強請るような感じになるのは標準的なことなのです」
ファルは愉快そうに笑うと、エクエスの子宮の自らの指で出来具合を確認する。既に子宮は女性のそれと遜色のない出来にGスポットを責め、エクエスは仰け反るように身を震わせて、嬌声を上げた。
「ン゛ンンっ〜」
「まぁ、今まで私が施術した中では多少、将軍は淫乱なようですが……それほど、異国の詩人が効いたのかも知れませんね」
「いこ……くの、しじん……」
「ええ、メテオアと言いましたか。絶対に失敗できないプロジェクトでしたので、私が北洋から彼を連れてきて将軍の元へ送り込んだのですよ。まぁ、私に『失敗』の2文字は存在しませんが」
ファルの言葉に、エクエスはそれまで感じていた身体の熱が一瞬で引いていくような気がした。
あの、メテオアが……この悍ましく、人に知られるには憚られる国務の為に自分のところへやってきたと。
「さて、始めましょうか? 全てはレクター帝国繁栄の為に……」
というファルの言葉ももはやエクエスの耳には届かなくて、エクエスはファルにされるがままに器具の挿入や着床抑制剤といった投薬を受け入れていた。
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