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第14話 出張パニック
ピンポーンピンポーンと何度もなるインターホンと携帯の着信…
呆気に取られているとインターホンは止まり携帯の着信も止まった。
「……誰だったのかな?一瞬だけ写ってたけど…」
斗真さんが出ようとした瞬間に切れたインターホンを確認する。
何となく?何となくだけどちょっとそんな予感?
するとガチャガチャッと鍵が開く音がして、バタバタと廊下を走る足音が響いた。
バンッとリビングの扉が開くとよく見知った人物が現れた。
「──瑞穂っっ!!」
「───え?なんで?え?」
ギュッと健吾に抱きしめられると健吾はキッと斗真を睨み、瑞穂を後ろに庇うと今にも殴り掛かろうとするような姿勢になった。
「瑞穂に何したっ!!」
「うん?お友達?ていうかカギ……」
「トーマ!!なんでこの子連れ込んデルノ!?」
「え?ミシェル何?なんで?」
「ちょ、健吾!落ち着いて!!ってかこの子誰!?」
カオス……
「ちょっと!皆さん落ち着いて!!」
斗真さんが叫ぶとピタッと喧騒が止んだ。
「まず、なんでミシェルがここにいるの?仕事は?」
「エ?だって……ケンゴのコイビトがトーマの家にいるって言うカラ……ナンデトーマの家に上がり込んでるんだ!ッテ……」
「ミシェル、オレ今日東京から帰ってきたばかりだよ?それに今夜は会えないって言ったのミシェルでしょ?」
「ダッテ……焦らすのもテクだって……ネットにあった……」
「バカだなミシェル。焦らしなんてしなくてもいつでも愛してるのに」
「トーマ!!ボクもアイシテル!!」
2人はギュムッと抱き合ったかと思ったら舌を絡ませあうディープなキスをしながら身体を弄りあっている。
……えーと。
オレ達お邪魔かな?
「ていうか、何で健吾はここにいるの?ていうか、あの人なんなの?」
健吾の背中のシャツをギュッと握り締めて縋り付いてしまいたい気持ちをグッと抑えて問いかける。
「──ミシェルはうちの会社の海外支社長だよ。今回突然呼び出されて仕事してた相手……それと市井君が逆に出張に出ちゃってたから、グチと惚気に毎晩付き合わされてたんだよ」
「──あの日……電話……シャワー……」
このワードを言うだけで涙が薄ら溜まっちゃうんだよ……。
「うん、説明させて?……でも、そうだなホテルに戻ろうか……ね?」
目の前では斗真とミシェルがさっきまで瑞穂が寝ていたソファの上でお互いをしゃぶりあっている状態で……うん。
場所変えた方が良さそうだね……。
「えと……斗真さん……服また取りに来ます……」
「あーほめんへ、ひしぇふにへんはふはへふはら……」
ジュポジュポとシックスナインでミシェルのモノを咥え気持ち良さそうなミシェルの尻孔に指を突っ込み弄りながら斗真さんが手をひらひらと振った。
「瑞穂……行こう?」
「あ……うん……」
パタンと扉から出て、夜の町を2人手を繋いで歩いてホテルに戻って行った。
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