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第15話 出張パニック

 健吾の泊まっているホテルに戻り、健吾はフロントでもう一人宿泊をするという話をしている。  キーを受け取りエレベーターに乗り込むと健吾がキツく抱きしめてきた。  はぁっと大きく溜息を吐いた健吾は耳元にキスを落とすと再びギュッと抱きしめてきた。 エレベーターが止まり、部屋へと急ぐ。  キーを開けて雪崩れ込むように部屋へと入ると噛み付くようなキスをしてきた。  ──あぁ……気持ちいい……  蕩けそう……あぁ……流され……  って、ダメダメ!!ちゃんと説明してもらわなきゃ!!  「んー!!っんー!!」  健吾の胸をドンドン叩いてキスから逃れる。    「っ……瑞穂?」  「──っ説明!!」  「説明?あぁ、ミシェルの事?」  「そうだよ!そもそもなんで支社長とタメ口なの!?」  「あぁ、ミシェルは高校の時にホームステイで日本に来てたんだ。その時の同級生」  「──っでも!なんで電話!!ぅ……」  ポロリと涙が流れてしまった……。  その涙を追って健吾がチュッチュッと軽いキスを繰り返している。  「電話は、あの日ミシェルが自分が来てるのに市井君が出張で東京行っちゃって会えない!ってくだ巻いて、悪酔いしてオレのスーツに盛大にリバース、でシャワーしてた訳。ミシェルはまだあの時酔っ払ってて後から電話ごめんねって謝ってきたけどね」    えーと、今日の自分と重なる部分が多いな……ハハ……支社長と気が合うかもね……。    「その後何回電話してもメールしても返事がないから……心配したけど特に変な動きはなかったし朱莉には注意して見とけってクギ刺しておいたから……」    えーと、動き?あ、GPSか。 それにオレの勘違い?……でも健吾もダメだよねっ!オレの事……放っといたんだもん!!    「瑞穂……ごめんね。心配かけたし不安にさせた」  ギュムギュムと抱きしめて来る健吾にオレはもう絆されてるんだ。  「ううん、オレも……ごめん。勝手に勘違いして……でも健吾が悪いんだからねっ!」  「うん、オレが悪い。……だから、瑞穂…お仕置きして?」  ──ん?  ナンデ?オレが健吾にお仕置き??  「え……と、お仕置きとかは……いいよ。別にもう謝ってくれたし……」  「そう?……じゃあ、オレがお仕置きするね?」  「──え!?ちょっと待ってよ!なんで?なんで?オレ?」  「電話も出ない、メールも返事しない、挙げ句の果てに男の部屋に上がり込んでシャワー浴びてこのパンツは?」  スルリとズボンを下ろされてパンツのゴムをパチンと弾かれた。  「あ、新しいの出してくれて……多分ミシェル?のやつかな?」  「この服は?他の男のモノを着てるなんて許せないんだけど?」  「え?えっと、ごめん!ごめんね?色々ごめんなさい!!お仕置きは……ヤメテ?」  ウルウルしちゃうじゃないか!  こういう時の健吾は本気で怖いんだよ!    「じゃあ、今日は瑞穂が全部やって?」  「え?全部?」  「そう、全部。……オレを瑞穂で気持ちよくして?」  「え?え?」  「じゃあ、シャワー浴びに行こう」  えーっ!?って何でこんなことになるの!?  

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