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第2話  占う

 「本当に3人でさせてくれるん?」  男は興奮を隠しきれない。  確かにコイツは男だ。  でも、見たことない程綺麗な男だ。  なんだか一目見た時からゾクゾクした。  そう、昔、高校の時に女みたいな、まだ毛も生えていないような同級生をみんなで脱がせた時に感じたモノに似てた。  無理やりオナニーをさせて、それを笑いながらみんなでみていて・・・そのくせ、みんな勃起していたあの時の。  泣きながら股間を弄る同級生を嘲笑いながら、そのくせ、全員目が離せなかったのだ。  でも、自分がソイツに欲望を感じているとバレるのはみんな怖かった。  だから・・・だから・・・。  オレ達はソイツのケツにマジックを突っ込んで・・・血が出てるのに構わず・・・。  いや、もういい済んだことだ。  なんでこんな店に来たんだっけ?  なんで?  なんでここで3Pの話になってるんや。  男は一瞬疑問に思ったけれど、目の前のソイツが服を脱ぎだしたのでどうでも良くなった。  ソイツは着ていた黒いシャツと黒いズボンを脱ぎ捨てた。  黒いボクサーショーツだけになる。  細身だけど、しっかり筋肉はついた身体は男のモノなのに、何故か股間が反応していた。  真っ白な肉体は光を放つようだった。  そう、あの同級生の肌もあのカーテンを引いた教室で光っていたっけ。  「突っ込まれんのはごめんやで」  男は呻くように言った。  「どちらに挿れてもいいんだよ、ボクにでもそこ子にでも」  優しい声でソイツは言った。  その子。  大人しく椅子に座ったままの、15、6の少女。  薄い身体にシンプルなワンピースを着ていた。  あどけない顔と、まだあきらかに幼い身体に男はソイツとは違う興奮を感じていた。  少女は美しかった。  あの高校時代の同級生の少年のように幼くて、華奢で、まだ男でも女でもないようで。  少女は男の視線に気付いて立ち上がり、ワンピースを脱ぎ捨てた。  少女はワンピースの下に何も着ていなかった。    少女の身体も真っ白で。   光っていて。  微かに盛り上がった胸と、淡い陰毛に隠れた性器以外は、あの日の同級生に似ていた。  泣いて自慰をしていた同級生。  自分達の性器の代わりに突っ込んだマジック。  泣き叫ぶ声。  「本当にしたいことをしたら良いんですよ」  ソイツは言った。  ソイツも下着を脱ぎ捨てていた。  ソイツも勃起していた。  大人の男の性器に男は興奮した。  同級生の性器に興奮したように。    あの日と同じように。  美しい男と少女。  今まで自分に禁じていた欲望が目の前にあった。    息が荒くなるのを止めようもなかった。  「挿れたいんでしょ、挿れていいんですよ」  ソイツがクスクスと笑った。  「・・・黙れ」    男は呻いた。  挿れたかった。  でもそれ以上に、この肉体を味わいたかった。  真っ白な胸に淡く色づく、その乳首を夢中になってしゃぶっていた。  大きなテーブルの上に横たわるソイツにのしかかって、その身体を舐めていた。  気付いてしまったなら、もう止まらなかった。  「男」の身体を欲していたのだ。  ずっと。  こんな風に「男」の身体を舐めて味わいたいと思っていたのだ。  あの日だって。  あの同級生の身体を舐めまわしたかった。  でもそう思っていることを知られるのが怖くて。  罵り嘲り、でもその指が自分で自分のモノを扱くのを食い入るように見ていた。  本当はそこに触れて扱きたかった。  見るのではなく。  そして、裸の胸を舐めまわしたかった。  今、初めて味わう男の身体は最高だった。  ソイツの身体はいやらし過ぎた。  絹のような手触りの肌は白く、尖った乳首の舌触りや、舌先で凝っていくその感覚に夢中になった。  美しい筋肉の流れに舌を這わせるのも良かった。  「ふふっ・・・あっ・・いい」  笑いを零す声は、男の声で。   震える身体も男のもので。  それが良かった。    女ではない肉体に興奮した。  女ではないことに興奮した。  男が良かった。  それがわかった瞬間、勃起していたソイツの性器にむしゃぶりついていた。  躊躇はもう無かった。  男の身体そのものであるそれが良かった。  他人のそれに触れたかったのだ、ずっと。  脈打つそれ。  零れるそれ。  震えるそれ。  硬くて熱いそれ。  甘い声が聞きたくて、それを必死でしゃぶっていた。  「ふふっ・・・これが好き?」  ソイツが笑う。  好きだ。  コレが好きだ。  咥えて舐めたい。  男は気づく。  自分が大人の女をずっと嫌悪していたことに。    少女は後で味わおう。  大人の女ではないことが、きっと興奮させてくれる。    あの日したかったことをしよう。  男は泣き叫ぶ同級生を思い出した。  ずっと忘れ去り、思い出しもしなかったことを・・・。  でも、まだ忘れている。  何を?  何を?  でも口の中でそれが爆ぜるまて夢中で咥えている間にその考えはどこかへ行ってしまった。  夢中になって口の中に溢れる青臭さいモノを飲み込む男を、全裸のまま椅子に座った少女が無表情に見ているのを男は気づかなかった。  「・・・そんなに美味しい?」  自分の股間で、もう何もでないソコをそれでも必死でしゃぶる男の髪をソイツが優しくなでた。    「ボクにも頂戴・・・ボクの中に」  ソイツの言葉に眩暈がした。  ソイツが腰を上げた。  挿れるべき場所が露わになっていた。  ひくついていた。  欲しがるように。  もうそこは解され、濡らされていた。  指を入れたらそこは、熱くては指を咥えてこんで締め付けた。  男の性器が期待に疼いた。  女のソコには何度も入れた。  でも男のここにはさすがに・・・でも、抵抗なく指を入れかき混ぜ、それどころか舐めた。  女のソコを舐めたことはなかったのに。    綺麗な色のそこは、舌を入れたら舌さえ融けた。    性器を突っ込んだら、熱く溶かされ締め付けられるのだ。  期待に無意識に腰が揺れていた。  はあっ  いいっ  なめて  占い師が喘ぐ。  漏れる声に興奮する。  でも、最初から準備され、濡らされていることに一瞬疑問がおこる。  何故?  男とこうなることをこの占い師は知っていた?  でも、占い師なら当然のことなのか。  未来がわかるのだから。  まて、そもそもオレはなんで占いにきたんや。  なんでやった?  理由があった。  あったはずや。  でも、疑問は消えた。  「早く・・・挿れて」  かすれた声がささやいたから。  雄叫びをあげて腰を掴み、ねじ込んだ。    融ける。  溶ける。  解ける。  突っ込んだ性器がその熱さの中にまじりこみ、溶け合い、一体になったようだった。  なんだこれ。  男は叫んだ。  突っ込んだ感覚と、まるで突っ込まれた感覚(いや、そちらは知らないはずなのに)が両方あるみたいだった。  動けば溶け合って一体となったそこの感触が伝わる。  まるで、自分がされてるみたいにさえ感じた。  気持ちが良かった。  締め付ける感覚が。  擦られる感覚が。    自分の感じるところを自分で感じ、自分で好きなように締め付ける。  まるで自分で自分を責めているようで。    ひぃぃ  笛のような悲鳴があがる。  それはあまりに良すぎる感覚に、耐えられなくなった男があげたものだった。  「ボクのはいいでしょ。たまらないでしょ」  占い師が婉然と微笑んだ。  いいっ  いいっ  いい!!!   よだれをたらしながら男は叫び続ける。  もう、理性など一ミリも残ってなかった。  夢中になって腰を降り続けた。  煮えたぎる蜜。  たくさんの襞が締め付ける穴。  とけるペニス。  境目がわからなくなり、熱さと堅さに擦られる感触は自分のモノなのか。  ずっと抱きたかった「男の身体」に耽溺した。  そう、「男の身体」を抱きたかった。  あの日の教室からずっと。  ずっとこの穴の中にいたかった。  出したくなんかなかった。  終わりたくない快楽があることを知る。  美しい顔が下から男を見つめる。  濡れた目。  勃起したペニスからダラダラと白濁をたれながしたその様子のいやらしさ。  やめないで  もっと  強請られ、また雄叫びをあげる。  必死でえぐり、こすり、回した。    その度に感じて、声をあげたのは・・・男だった。  死ぬ、    死ぬ、  ひぃ  放った時にはその快楽に泣き叫んで  放ってしまって泣いた。  終わりたくなかったから。  だけど、まだ柔らかくならないことに狂喜した。  まだ続けられることに。  擦りたい。  擦って。  突きたい。  突いて。  抉りたい。  抉って。  何もかもが混ざり合い、脳がとろけだす。  何度放ったのかわからなくなる。    もっとして  もっとして  自分がシている側なことを忘れて叫びだす。  気付けば、男を咥えこんだまま、占い師が上になり腰を激しく揺らしていた。  犯されているようだった。  この美しい男に。  「本当はヤられたかったのは自分だろ?」  囁く声がするまで。    その声は優しくて、冷たかった。    大きく締めつけりながら動かれた。  ひぃぃ  悲鳴をあげながら、もう何度目なのか分からない射精をする    「はんっ」  美しい男は気持ち良さそうに喉をそらした。  白濁を迸らせ、男の顔へと飛ばしながら。    でも、また始まる。  締めつけ、絡みつかせ、蠢きながら。  美しい男は腰をスライドさせていく。  男はテーブルクロスを後しろ手で掴んだ。  痙攣する身体。  溶けて煮えたぎった脳がそれでも伝えてきた。  もうだめだ。  これ以上は焼き切れる。  過ぎた快楽は拷問に等しいと知る。    これ以上すれば・・・戻れなくなる、と。  いや、もう脳は変形してしまっているのかもしれない。  麻薬や暴力で変形してしまうように。    「なぁ・・・自分のために誰かを踏みにじるのは 楽しかったか?あの教室で、あの子に何本デッカイマジックを突っ込んだんだ?」  優しい声はそれでもそんな脳に届いた。  男は一瞬で正気にかえった。  教室。  マジック。  一番太いのを無理やり押し込んだ。  なんで、知っている!!  誰も知らない。  誰にも言ってない。   あそこにいた誰も言わない。  だって。  だって。  言うはずがない。  言えるはずがない。  だって。  だって。  嫌だ。  許して。  泣き叫ぶ同級生を押さえつけた。   コイツ女みたいな顔やなぁ。  コイツをメスにしてやろうや。  誰かが言った  本当はそこにいた全員が同級生の白い尻に興奮していた。  痩せた小さい、まだ大人の男ではない身体に。  みんな女ならもう知っていた。  でも、男相手にそんなことをすれば、そう、無理矢理犯すことなんかが問題じゃない。  男相手にそうしたら、仲間達の間で自分の評価がどうなるかだけが問題だった。  でも、もう、踏みにじりたくてたまらなかった。   ソイツの中に突っ込まずにはいられなかった。  だから。    教室の後ろの棚の上にあったペン立ての、太いマジックを突っ込んだ。  それは自分達のペニスの代わりだった。  悲鳴に興奮した。  した。  したのだ。  そして笑った。  笑ったのだ。  笑いながら、何人かはズボンの中で射精したはずだ。     更にマジックをねじ込んだ。    忘れていた。  忘れていたの    「何で知って・・・知っているや・・・」  男は悲鳴をあげながら、また射精した。  「思い出しただけでイけるんだ」  絞りとりながら、美しい男は腰を揺らした。  何で知っている。  愚問だよね。  ボクは占い師だよ  占い師の声は優しくて冷たくて、怖い。  「過去も未来も全てボクにはわかる」  美しい唇がつりあげられた。  見える。  観える。  視える。  「そしてどうなったのかな。その子を踏みにじった後」  また動きながら占い師が言った。  うがっ  男は潰れたような声をだした。  それでも、身体は反応していく。  「その子はどうなったの?」  知っているはずなのに言った。    知ってるのだ。  コイツは。  知って。    何本もマジックをその穴に突き刺し、何度も突き刺し、笑い、罵声をあびせた。  血を流し気絶した同級生を教室に置いて帰った。  帰るために駐輪場に向かいながら、あの教室ではあんなに笑っていたのに誰も口を聞かなかった。  ズボンの中がよごれていることに誰も気付かないふりをして、自転車を飛ばして帰った。  誰一人一緒には帰らなかった。  そして、おそらく。  家で全員が自分で抜いたのだ。  何度も何度も。  そう、今のように止まらない止められない衝動に声をあげながら。    泣き叫ぶ少女のような顔。  小さな白い尻。  萎えた子供のような性器。  突っ込まれ血をながす穴。  次は。  次は。   あいつを犯す。  アソコに突っ込むのはオレのモノや。  そう思ったのは男だけではなかったはずだ。    次は順番で並びながら。    何度も犯してやる、と。  だから同級生は逃げたのか。  逃げ出したのか。    今までの単なる暴力の混じったイジメから、男達が超えてきたからこそ。  同級生は飛び降りた。  逃げるために。  駅のホームから電車に向かって。    だから。  だから。  誰もその日のことは口にしない。  あの教室でしたことを。  イジメ自体誰も認めなかった。  誰一人。  「もう許してくれや・・・な」  涎や洟をたらしながら、指一本動かなくなってもそれか終わらないことに恐怖を感じながら、男は悲鳴をあげた。  何も見えない。   何も感じない。  もうこれが快楽なのかもわからない。  目も脳も煮られて白く濁ってしまったかのようだ。  カラカラに干からびた口の中で、言葉はかすれて発音できたかもわからない。  水がのみたかった。  それでも、何かが出たような絶頂はあって、それはまた脳を焼き焦がした。  悲鳴をあげる。  もはや、快楽は苦痛よりも恐ろしいモノだった。  「だめ。君たちも止めてあげなかったんだから」  また絞られる。    占い師は男の命を吸うかのように、益々瑞々しくなっていた。  上気した肌も、潤んだ目もイヤらしく美しい。  でも、もう・・・。   もういい。  いやらしい姿は恐怖でしかない。  無理だ。  それでも動き出したなら、男は悲鳴をあげながら反応せずにはいられなかった。  「ああ、そうそう、君はあの子ともしたかったんだよね」  占い師は思い出したように言った。  そしてやっとその穴から自分のモノが抜かれるのがわかった。  そして、ベッド代わりのテーブルの上から占い師が降りる。  終わったのか、そう思った。  でも占い師に変わってテーブルに上がってきたのは全裸の少女だった。  占い師のように光る白い肌をした。    ソイツの身体を少女の白い脚がまたがり、腹の上に座る。  目の前に、少女が服を脱いだ時にはあれほどまで欲望を感じた、微かに含んだ胸と小さな乳首があった。  ソイツは懇願した。  あれほど欲望を感じた少女の肉体が恐ろしくて仕方がなかった。  許してくれ。  帰りたい。   帰してくれ。  少女の美しい顔には表情がなかった。  「シてあげて。だって欲望が大好きなんだから、この人は」  占い師がテーブルの横で二人をみおろす。  愛しげに少女の頬を占い師は撫でる。  少女の美しい顔には何の表情もないままだ。  一ミリも顔の筋肉は動かない。  透明すぎて何も映さないような瞳が男を見下ろしていた。  少女が腰をあげた。  自分のモノを挿れようとしているのか、と男は怯えたが、男のモノはもうさすがに力などない。  萎えたままだ。  少女は男の性器に目をやりもしなかった。  少女は男の広げた脚の間に座った。  そして、占い師が少女がそこに触れられるように男の脚をテーブルの隣から持ち上げてやった。  何を。  何を。  何を。  少女の指が触れたのは男の後ろの穴だった。  同級生にマジックを突き立てたのと同じ場所。  でも、男には抵抗する力等もうなかった。  指は冷たく、ただふれただけだった。  でも、全身に怖気が走った。  触れてはいけないものが自分に触れている、そう何故か思った。  いや、少女に触れてならないのならわかる。  でも、少女に触れられるのがいけないのは?  「シてあげて?」  優しい声で占い師が言った。  脚がさらに持ち上げられた。    だから、自分の萎えた性器と少女の姿が男には見えた。  男の明日の間にある少女の指が蠢いた。  そう、繊維が解けように。  ほどけていく。  指先、掌、手首、腕。  肘の半ばまで解け、そしてまた絡み合っていく。      そして、少女の腕が姿を変えたモノを見て男は悲鳴をあげた。  少女の腕が姿を変えたのは・・・巨大な男性器だったからだ。    「大丈夫。気持ち良くなる、しまいには」  占い師の声はどこまでも優しい。  やめてくれ。  やめてくれ。  泣いて懇願した。  でもゆるされないことは分かっていた。  自分もゆるさなかったからだ。  少女は無表情なまま、男のそこへむかってその腕を突き立てた。  凄まじい力で。  男は絶叫した。    「ねっ、良くなって来たでしょ」  占い師は優しく言った。  男は全身を痙攣させていた。  勃起していたペニスを撫でてやれば、弾けさせた。  「上手くイケないから困ってるって言ってましたよね。もう十分でしょ」  占い師はてについたわずかな薄い白濁を舐めとった。  男は口を開け、目を虚ろにしたまま見開き、痙攣し続けていた。  また、性器が勃ちあがっていく。  大きく開かれたままの男の脚の間に、裂けた穴からの血だまりがあったが、今はもう血は止まっていた。  少女の姿はなかった。    「もうそろそろかな?」  占い師は呟いた。  ひぃ   うきぃ  うぐぅ  男は目を見開き叫びはじめた。  全身が激しく痙攣した。  テーブルの脚が跳ねるほどに、男の身体は痙攣した。  まるで誰かに揺さぶられているかのように。  つま先がそり、指先が何かを掴むかのようににぎりしめられた。     勃起した性器がまた迸った。     ああっ  いいっ  男が小さく言った。  それが最期だった。  男は動かなくなった。  ピクリとも。  目を見開き、口を大きく開けたまま。  言葉とは裏腹に、まるで拷問にあったかのような・・・死に顔だった。  占い師が笑う。  「あなたは幸せなまま死ぬって言ったでしょ。良かったでしょ、死ぬほど」  そう男の髪をなでた。  「そしていったよね。あなた死んで虫に喰われる、とも」  占い師の言葉を聞いたかのように、男の口から虫が這い出してきた。    まず一匹。  そして大量に。  溢れ出していく。  虫が出て行く度に男の身体は中身を失ったかのように平べったくなっていく。  男の見開いていた目玉がほどけた。  そして虫になり、また這い出していく。    全ての虫が這い出した後、骨も肉も内蔵も食い尽くされた男の、皮だけが脱ぎ捨てた服のようにテーブルの上にあった。  「美味しかった?」  テーブルから床に落ちていき、固まっていく蟲達に占い師は尋ねた。  蟲の塊は返事の代わりにうねってみせた。    「そう」  占い師は微笑んだ。     蟲の塊は何度かうねり・・・溶け合うように絡み合い、そして、少女の姿になった。  占い師は裸のまま、全裸の少女を抱きしめた。  そこには、セックスの匂いはなかった。    「愛してるよ」  その言葉はどこか悲しく響いた

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