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第31話

翌朝の出来事は、本当に驚くものだった。 「おはよう。」 目を開けると、幸也が僕の腕の中でこちらを見ている。 「おはよう、幸也。」 返した僕に、 「やっぱり恥ずかしすぎるよ。」 そう言って幸也が毛布を頭からすっぽりと被った。 僕も同じように被ると、窓からの朝日が生地を通して幸也の裸体を照らし出す。 「幸也、僕の考えていること分かる?」 僕の下半身がそれと分かるように主張していくのを、幸也がじっと見つめる。 「朝からなんて、エロすぎじゃない?」 「じゃあ…やめておく?」 僕が毛布から出ようとするのを、意地悪と言って引き戻すと、 「エロすぎる哲雄も、好き…」 そう言って、僕のことを抱きしめた。 「僕も幸也の全てを愛しているよ。」 ここも、ここもと身体中にキスの雨を降らす。 「哲雄っ!俺も全部愛してるっ!!!」 もっとたくさん幸也を愛したいが、迎えの時間が迫っているのでそうもいかず、 「もう、大丈夫?」 と、尋ねる僕に、 「今度はゆっくりしようね。」 そう言って幸也が抱きついた。 指を唾液で濡らし、昨夜もらった箱の中に手を伸ばして取り出してつけると、僕を誘うようにひくついている幸也の渦にゆっくりと指を埋めていく。 「くうぅぅんっ!も…っと、もっと奥まで、ぐちゃぐちゃにしてぇ!」 「幸也、ここだろう?」 そう言って、指を一気に三本に増やすと、渦が起こす抵抗をまるで押さえ込むかのように一気に奥まで突き入れた。 「そこっ!そこ、好きぃぃ。」 僕をもっと感じようと幸也がしがみついてくる。毛布の中が二人の汗と息で暑くなり、我慢出来ずに毛布を足で下に押しやると、何も遮ることのなくなった朝日が幸也の汗にキラキラと反射する。 「幸也、綺麗だよ。」 そう言って首の保護器具の上から歯を立てると、幸也が甘い声を出した。 「はぁあんっ!」 それに煽られるように、僕の下半身が我慢出来ないとビクンビクンと脈打ち出す。 それを見た幸也がローション代わりとコンドームの上から舌を這わせて舐めると、危うくイきそうになるのをなんとか我慢すると、 「幸也、ここに手をついて?」 幸也をベッドに四つん這いにさせた。、幸也の腰が早くとでも言うように艶かしく僕を誘うように揺れる。 幸也のよだれで濡らされた先端を少しだけ出し入れした。 「焦らさないでよぉ…」 そう言って幸也がぐぐっと腰を僕の方に寄せて来た。 「幸也の中が僕を飲み込もうとして、必死にひくついてるのが見えるよ。すごいエロい。」 「うん。哲雄でもっと俺をエロくしてぇ!!」 幸也に煽られるようにその腰をぐっと掴むと、一気に奥まで押し入れ、欲望のまま突き動かした。 幸也の嬌声が大きくなると共に、肘がガクガクと震えて体を支えることができずペタンとうつ伏せになった体を、仰向けにして一層激しく腰を打ち付ける。 幸也の体が僕のそれに合わせて、上下に動く。 「もっ…イくぅっ!イっちゃうよぉ!!哲雄ぉぉぉっ!」 僕の名を叫びながら、腰から背中を反らせると、ビクンビクンと痙攣しながら、僕の腹に白い液体を吐き出した。 その刺激に搾り取られるようにして、僕も幸也の名を呼びながら、吐き出した。 荒い息をしながら、顔を見合わせるとなんだか幸せでおかしくて、二人とも吹き出すようにして笑うと、しばらく抱き合っていた。

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