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第一章・5
最後に、星を見上げたのはいつだろう。
学生時代?
いや、もっと若い頃だ。
高校生? 中学生?
ノスタルジックな気分が、どんどんせり上がって来る。
夜空を見上げ、星に包まれ、気持ちを和ませたい。
『皆様、『銀河』へようこそおいでくださいました。わたくし、今回の上映のナレーターを務めさせていただきます、清水 祐也です……』
そして、あの子の。
清水くんの声に、浸りたい。
その日、和正は定時でデスクを立った。
「清水くんがナレーションをするのは、13時、16時、19時か」
19時の上映に行こう、と決めた和正は、コーヒーを飲んで備えた。
カフェインで、今度は眠らないようにしよう、と張り切った。
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