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第二章・4
「祐也くん、ベッドに横になってもいいかな」
「え!?」
「服、着たままでいいよ。君も、隣に寝て」
(優しい人だと思ってたけど、やっぱり……?)
しかし、和正は祐也の予想を裏切った。
本当に、ただ二人で大きなベッドに並んで横たわるだけで、指一本触れて来ないのだ。
「天井に星を投影できる部屋だ、って聞いたけど。見せてくれるかな」
「はい」
祐也は器械を操作し、部屋に星々を映し出した。
「へぇ。結構きれいなんだね」
「そうでしょう。僕、星を見ると心が慰められるんです」
うん、と和正はうなずいた。
見ず知らずの男に抱かれる間、この星々を眺めて耐えるんだな。
そうと知っても、和正の中の祐也は清いままだった。
身体は売っても、心までは売らない清廉さを、この青年に感じていた。
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