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第二章・5
「俺の故郷は、星がきれいだよ。いつか、君にも見せてあげたいな」
「連れてって、くれますか」
「もちろんだよ……」
「鳴滝さん?」
「……」
それきり、和正は眠ってしまった。
祐也は彼が風邪をひかないようにと、毛布を掛けてやった。
「お星さま見ると、すぐに眠っちゃうんですね」
寝顔はあどけなく、少年のような和正だ。
「鳴滝さん……、和正さん……」
ゆっくりと、祐也は和正に顔を近づけた。
そして、そっと口づけを贈った。
「赤い目玉の蠍 広げた鷲の翼……」
小さな声で『星めぐりの歌』を、歌った。
和正だけに捧げる、子守歌だった。
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