36 / 97

第四章・5

 和正は、じっくり時間をかけて祐也の身体を味わった。  脇を舐め、鎖骨を噛み、へそのくぼみまで舌を這わせた。 「あ、あぁ。んぁ、あ。はぁ、はぁ、あぁん……」  時折ぴくんと身体を跳ね上げ、いい反応を返してくれる。  それだけで和正は興奮し、生唾を飲んでいた。  ついに桃色の乳首にしゃぶりつき、赤ん坊のようにちゅっちゅと吸った。  甘噛みし、中心を舌先で掘り起こし、細かく食んだ。 「あぁ! は、あぁ、んんッ!」  今までの穏やかな愛撫から、一転しての激しい行為に、祐也は見悶えして声を上げた。 「あ、ダメッ! ヤだ、僕、もう……、もう……ッ!」  大きく引き攣り、祐也はスキンの中に精を吐いた。 「あぁ……」  くたん、と脱力し、胸を大きく上下させていると、天井に映した星々が目に入った。 (星のことを忘れるくらい、のめり込んでたんだ)  それほど、和正とのセックスは心地よかった。  今までの澱が全て流れてしまうほど、気持ち悦かった。 「あ、でも」  和正さんは?  見ると、彼ははだけた衣服を整えている最中だった。

ともだちにシェアしよう!