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第七章・5

「きれいなお風呂に入ると、気持ちがいいなぁ」  祐也のおかげだね、と和正は大きなバスタブに二人で入って顔を拭った。 「何か気づいた点があったら、言ってください。改善しますから」 「100点満点だよ。何も言うことなんか、ないよ」  ちゅ、と和正は祐也に短いキスをした。  それだけではにかんで、下を向く祐也が可愛い。  しかし、下を向いた祐也の目に、和正の大きなペニスが入って来た。  こくり、と喉が動いた。 (和正さん、フェラとか好きかな)  和正さんの大切な部分を、愛したい。  僕のこの手で、口で、心を込めて愛したい。 (でも……)  ここでも、ストップがかかる祐也だった。 (もし、ボーイズ・バーで磨いたテクだ、なんて軽蔑されたら……!) 「どうしたの? 俺のモノ、そんなに珍しい?」  笑いながら、和正が言ってきた。 「え? あ、いえ、あの!」  優しく微笑みながら、和正は立ち上がった。 「上がろうか。のぼせちゃうよ」 「はい……」  意気地のない自分を、恥じるしかなかった。

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