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 薄く光を通し、時折脈動する様はまるで腹の中のようだった。  とぷん、と生暖かく粘度のある液体は濃厚な甘い香りを発し、頭がくらくらと、まるで酒に酔ったかのような感覚になる。 「く、なん、だ……?」  幸運なことに、剣は手に握られており、すぐに斬り破って脱出を試みる。  どろりとした液体に足を取られながら、切っ先を突きつけるが、ぐにぐにと弾力があり突き破ることができない。  足を滑らせ、騎士団の高貴な制服を粘液に濡らしてしまった。 「う、わっ」  ざぷん、と粘液の中に頭まで浸かり、高い粘度に息が詰まった。  するすると足首から指よりも細い触手が華奢な体躯を登っていく。まるでワームのようなそれに気がついたときには遅かった。  器用にジャケットのボタンを外し、シャツを捲って素肌を這う。細長い触手の先端は四つに割れ、エイリアンのように鋭い牙が何重にも生えていた。 「くそっ、離れ、ろっ」  衣服の中に侵入する触手を止めようとするが、粘液のせいでずるずると滑ってしまう。  脇腹をくすぐり、浮いた骨を齧られると甘い痺れが走った。  ゆっくりと上半身を上っていき、たどり着いたのは胸の先にある芽。男にしては綺麗なピンク色の乳首は、ぷくりと立ち上がってシャツを押し上げている。  くりくりと捏ねくり回し、押しつぶしたり、強く弾かれたりすると、身体が勝手に快感に震えた。乳首で気持ちよくなったりなんかしないのに、確かに快楽を得ている身体に理解が追いつかなかった。 「う、んぅっ、ふ、ぁ、くそっ」  じりじりと身を焦がす快楽に苦悶の表情を浮かべる。  身体に上手く力が入らない。筋肉が弛緩して、握り締めていた剣はいつの間にか粘液の中だ。  

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