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 それは花の中だった。意識と高い知性を持ち、繁殖能力の強い、人よりも大きな花。アイルが探している、まさしく新種の植物だった。  粘度の高い液体には意識を酩酊させ、感度を高める媚薬成分が含まれており、意志を持って動く触手は三種類ある。  細かい作業のできる口が四つに割れた鋭い牙の触手、手首ほどの太さの筒状の触手は内側がひだになっている。そして一輪に一本だけの手首よりも太い触手はぼこぼことこぶがいくつもあり、排卵を行う生殖器と言ってもよい。  ――そう、この花の目的は、ノエルを孕ませることだった。 「ふぅッ、う、うっ、ぁ、や、めろっ」  手首を頭の上でひとまとめにされ、鋭い牙でガジガジと衣服を破かれ肌蹴られた素肌は赤く火照って汗を滲ませている。  嬲られすぎた乳首は真っ赤に腫れて一回りほど大きくなり、空気が触れるだけでも辛かった。  ボクサータイプの下着の中に入り込んだ触手はズルズルと粘液を出しながら股の間を滑っていく。男の象徴たる竿は起ち上がって、一等細い触手が巻きつき扱き上げていた。  直接的すぎる快感に白い腹を波立たせ、溢れる先走りを伝い、鈴口をぐじゅぐじゅと抉られる。 「あ、ぁっ、ひ、」  背を反らして、唾液が口の端から溢れていく。  触手の中から、さらに細い触手が現れ、くぷくぷと白濁を溢れさせる尿道口にするりと身を潜り込ませた。 「ひぁっ!?」  びくんっ、と震えるノエルなんてお構い無しに、尿道を逆流していく。未知の感覚にあられもない声を上げて、ずぷずぷと侵入を許してしまう。  痛みはなかった。変わりに与えられたのは途方もない快感だ。全身から汗を噴き出して、「ぁ、ぁ」と尿道内を抉られるたびに声が溢れた。  つぷ――と、堪えられない快感に悶えているノエルなんてお構い無しに、後ろ孔にゆっくりと細い触手が入っていく。粘液と、触手本体の分泌液が手伝って、するするとナカに入っていく。  入り口をほぐすように、いくつもの触手が群がって、孔をいじくり、気がつけば手首の半分ほどまで広がっていた。 「うぁっ、あっ、ん、ん、んぅッ!」  いくつもの触手がばらばらに胎のナカを蠢き、しこりをごりごりと押し潰されると声にならない悲鳴が溢れた。  暴力的すぎる快感に、助けを求めることすらできない。 「おっ、んっぐ、」  目の前がチカチカと明滅を繰り返して、イッているのに、腰は重たいまま、足先が痙攣する。  背筋を反らして、目を見開く。ペニスの中を抉っていた細い触手が勢いよく抜き取られると、とろとろと精液が溢れ出した。射精したときの開放感とは程遠く、鈍く重たい快感が長く続いて体を苛んだ。

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