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第11話
親戚なのに何で名字呼びかって?
それは
「なぁ。ちー」
「ん?なぁに?きー兄ちゃん」
「この店はさ出会いを提供してる場所な訳よ」
「うん。」
「お前さ美人だから俺との関係が知られたら面倒なことになりそうなんだわ。」
「ん?」
「本名はここでは名乗るな。俺みたいな目に遭うよ?」
「…ストーカー被害ってこと?」
「あぁ。だからここでは俺はお前をただの客として扱う。他と同じように。それと…あだ名つける。」
「あだ名?」
「…弦田 だから…弦の字を取って弦 ちゃんね。それなら本当の呼び方もわかんないし下の名も名乗らなくて良い。少しでも個人的な情報は語るな。いい?約束ね」
「わかったぁ…寂しいけど…みんなが呼んでるように穂積さんって…呼ぶし俺も名乗らない…」
「うん。良い子」
そんなこんなで俺は今も弦ちゃんと呼ばれるわけで…兄ちゃんの話が長くなってしまった…
時を戻そう…
「っ!!!!!!えっ!!!!えぇ!!!!」
「驚きました?」
「いや…驚くどころの騒ぎじゃないし!俺の知ってるはーくんは…」
丸っこくていつも下を向いててあまり笑わない地味な子。
それが今はしっかり顔をあげて、可愛く笑ってこんなに華奢に…え?えぇ??
「頑張ってダイエットして、お肌のお手入れなんかも頑張ったんです。勉強も苦手だったけど話を広げるためにも沢山勉強して、運動も苦手だけど少しずつ体を動かして…そして貴方の隣にならんでも貴方が恥ずかしくないようにしたくて」
健気だ…そんなに何年も覚えててくれて俺のために努力してきたとは…
「それに…あなたに抱かれるとき貴方に良くなって欲しくて…沢山練習しました」
「は?えっ!!??」
「あの店に通って声をかけてくれた沢山の人に教えてもらいました」
「ええ?」
一途だがどこかずれてるようだ…まぁ…いいけど…確かに体の具合サイコーだったし…
「僕の体は…どうでしたか?」
「…良かった…」
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