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第12話
「どう?もう動けそう?」
「はい!マッサージしてくれてありがとうございます」
「どこかいきたいところある?」
「お腹すきました…」
「んじゃご飯食べに行こうか」
「はい!」
あ…肝心なこと聞けてない…まいっか…後で聞こう
「あの…」
「ん?」
「昔みたいに…ちーくんって…呼んでもいい?」
「うん。構わないよ。はーくんだけ特別ね?」
「はい!!」
「くす…可愛い。んじゃいこっか?」
はーくんと手を繋いでゆっくり歩く。彼は小柄で顔が可愛いのでたぶん女の子に見えてるのかな?変な目をして見てくる人はいなかった
「あ!ここ!美味しいんです!」
「じゃあここにしようか」
「はい」
少しお昼のピークを過ぎているからか割りとすんなり案内してもらえた
角のテーブル席に通されてはーくんは隣に座る
その様子を微笑ましくお店の店員さんが見つめてた。
いろいろ注文して待っていた。
その間も俺と離れてから今までのことをはーくんは俺の太股から際どいところまでをいったり来たり撫でながら時には俺の俺にそっと触れながらにこにこ話してくれた。
本当に嬉しそうだ。ストーカー的なのはあれだけど一緒にいたら好きになれるのかもしんないな…
けど…もやつく自分もいて…坂本さんのことスッキリさせて…進んだが良いかな?
「いらっしゃいま…あぁ!!!」
頼んだ物を持ってきてくれた人が急に叫ぶ
「え?」
「はっ!!申し訳ございません!!」
「えと…どちらさま?」
「…紫乃舞 海星ともうします…あの…えと…」
「海くん」
「はい…」
「ごめんね。彼僕のパートナーなの」
そういうとはーくんは俺にキスをした。しかも激し目のやつだ。ここはホールから死角になってるので見えていないはずだけどびっくり。そのまま俺の太股に自分のを擦り付けながら顔を赤くしてた。お前は痴女か?
「…はい…」
えと…どういうこと?なにか…修羅場な感じなのかな?
巻き込まれたのか?なに?なんなの?
「だから。これからもお店の店員さんとお客さんって形でもいい?かな?」
「いや…でも…」
「くすっ…じゃあ…また連絡はするね。ゆっくりお話ししよう。お腹すいた…早く…それ…頂戴…」
上目使いで悩ましげに彼を見つめるその姿は情事のときみたい…無駄にエロいって…。話し方。そういう見せ方も学んだのだろうか?
…っ!!ほらぁ!ほらぁ!紫乃舞くん真っ赤じゃん!きっとはーくんのこと好きなんだろうな。多分この感じは…やってんな…
悲しそうに目を伏せて立ち去ったイケメン紫乃舞くん…ごめんねぇ。お試しなだけなのにね…彼みたいな子を選んだ方がはーくんは幸せになれるんじゃないだろうか?
まぁ…気を取り直して目の前の料理に箸をつけた。
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