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第14話

「…悪いけど…正直部屋中に俺の幼少期から今までの写真、隠し撮りされてたの気分悪い。俺の家にもどうやってカメラ仕掛けたわけ?俺の私物はどうやって持ち帰ったの?」 「…」 「犯罪だよ?わかる?」 「…わかるけど…」 「君は小さい頃の思い出を美化してるだけだよ。俺は君が思ってるよりずっとずっと…汚い人間だよ?ずっと見てきたなら知ってるよね?俺がどれだけクズだったか」 そう…クズだった…恵まれた容姿を活かして最低なことをしてきた…だから…人に好きになってもらう資格なんてのはない。わかっていたはずだ。そうだろ? 「紫乃舞くんは君をとても愛してくれてる。幸せにしてくれる。沢山の人と出会ってきたからそういうの見極めるのは得意なんだ。だから冷静になって」 「…僕は冷静です!!」 「違うよ。綺麗になって受かれてるだけ。綺麗になって俺を見返したかっただけ。違う?自分をちゃんと見てごらんよ。そんな作られた仮面なんて…。そんな偽りのものなんて気持ち悪いだけ」 「…」 はらはらと涙を流し始めたはーくん。 そう。ダメなんだよ。俺ではダメ。俺はわからないから…大切にする方法なんて… 「ちょっと!!何泣かしてるんですか!?恋人でしょ」 「違うよ。俺のこと好きだって言うから遊んでやっただけ。気持ち悪いんだよね。部屋中に写真あるとか小さい頃から好きとか。気持ち悪い。本当に気持ち悪い。顔も良いし体の具合も良かったから利用してやろうって思ってたんだけどさ。無しだわ。無し無し。んじゃね。気持ち良かったよ。春海ちゃん」 「お前っ!!!」 紫乃舞くんが俺に掴みかかり頬を殴ってきた 「この人がどれだけあなたを思っていたのかわからないんですか?」 「わかったから気持ち悪いんでしょ。それよりも君はこの子の何を知って好きだと言えるの?だってさ、他人の写真壁中に張り付けた部屋があったり他人の家のどこかしこに隠しカメラ仕掛けたり、人の私物勝手に持ち出す人だよ?」 「…それも含め俺はこの人のことが好きです。」 「あんた達頭おかしいんじゃない?おかしい同士で…狂った同士でとても良くお似合いだね。もう俺を巻き込まないでくれない?」 もう一度頬を思いっきり殴られた。でも。これで良い 「熱っ苦しいねぇ。面倒臭い…二人で勝手にやってくれる?じゃあね」 そのまま踵を返して立ち去った。 「いってぇなぁ…」 …俺には理解はできないよ…わからないんだよ… 「ちー!!」 「…きー兄ちゃん…」 「おまっ!それどうしたよ」 「ん~いろいろあって」 「とりあえずうち来い」 「用があるからここにいたんじゃないのぉ?きー兄ちゃんあんまこっちの通り来ないじゃん」 「店の買い出しに出てたんだよ。今日は休みだから。買い出しはもう終わったんだ。そしたらふらふらしてる奴いたから何事かと思ったらお前だし。ほら、いくよ」 大人しくきー兄ちゃんに着いていった 簡単に手当てしてくれた 「何があったの?昨日の春海ちゃんと」 「…きー兄ちゃんには嫌なこと思い出す話かもよ?」 「いいから。話せ」 「…うん。まず春海ちゃん…はーくんのことなんだけどさ…」 春海ちゃんが何者なのか?何があってどうなったのかすべて話した 「お前が傷つく必要あったかよ」 「傷つく?これのこと?」 頬を撫でて言う 「違う。気付いてない?」 「え?」 「お前が傷ついてんのはここ」 そういうとちー兄ちゃんは俺の胸のところをツンツンとつついた

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