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第30話

摂理side 「ごめんね。朋ちゃん。二人で過ごすはずだったろうに」 「ううん。大丈夫だよ。お話はうちでいいのかな?」 「俺んちにしよっか。みんな来るなら広い方がいいでしょ?」 「うん。わかった」 そうして着いたマンションに驚く 「すごいな…各務…」 「ん?あぁ。たまたま事業がうまくいっただけだよ」 「いやぁ…流石だわ…」 「何言ってんの。跡取り息子の癖に」 「一応ね。まぁ。継がせる気もなさそうだけどな」 「穂積。どした?」 「いやぁ…仲良いなぁって思って」 「ヤキモチ?」 「ちがうし!」 「なんか…穂積さん可愛い…以外だなぁ。お友だちの前ではそんなに可愛いんだね!絶対お店のお客さんには見せられないねぇ。かわいい!」 「朋ちゃんに言われても説得力ないよぉ。うちの店のお姫様だったんだからね」 「ふふふっ。大袈裟だよぉ。見境なかっだけ。今はつーくん一筋だよ!ともいいれないけど。だって弦ちゃんいるもんね」 「てきとーに座って。お腹も空いたでしょ。すぐに準備するから」 そういうと手際よく準備を始めあっという間に整ってみんなで手を合わせる 「…非の打ち所がないな…各務…流石だわ…」 「器用なだけだよ」 食事の時間は楽しく過ぎ片付けて戻った各務が深刻そうに話し出した。 「穂積さんが親類だとは知らず前回倒れたときお知らせしなくてすいません」 「ううん。知らなかったんだもん。仕方ないよ」 「各務何があったんだ?」 「うん…以前倒れたときは俺と朋と三人で旅行にいった先でだった。それまでは普通に楽しんでいたのだけど…」 「ある店の前に立ったとき急に弦ちゃんが踞ったの。暑い日だったし軽い熱中症かなって涼しいとこに移動して水分とらせて…そのとき知らない人が声をかけてきた」 「え…」 「久しぶり。樹優って…」 「…そんな…まさか…」 「俺たちは付き合いは長いけど実は下の名前雪ちゃんと思ってたの。名前に雪があるから寒そうだよねって話を弦ちゃんがしてたから。だから人違いですって話をしたらその人は謝って帰ってった。」 「…樹優…って…」 「…俺だ…」 「穂積さん?」 「あぁ…俺の名前は…穂積 樹優。でも社会に出てからはあまり下の名前は語っていないから知っている人は少ない…」 「…そのあとホテルに戻って部屋で一人でゆっくりしてたいって弦ちゃんが言ったから心配だったんだけど俺たちは買い物にでたんだ…」 「戻ったとき弦ちゃんはフロントの側のソファにいて、さっきの人とお話ししてた」 「弦ちゃんって声をかけたとき弦ちゃんは眼が虚ろで…その相手の人に」 「愛してる…だから…捨てないでって言ってた。」

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