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第37話
朋悠side
弦ちゃんを探しにいくため急遽休みをもらった。けどどこにいるのか皆目見当がつかない
穂積さんと彼氏さんは穂積さんの事も考えて帰宅して貰って休んでもらうことにした
「…どうしよ…俺がもっと早く気づいていれば…」
そんなこと言ったって起こったことは変えられない
「朋ちゃん」
「あ!!せっちゃん!凜くんのおうち調べついた?」
焦りは禁物だとつーくんの家で待機していてた僕たちのとこにせっちゃん…摂理くんが戻ってきた。
「待たせて悪かった」
あのあとせっちゃんが色々調べてくれた。せっちゃんはそういうの得意なんだって
「寺崎凜冬は今pop ringの代表だそうだ」
「そうか!だから名前は聞いたことあったんだ…うちの取引先の一つなんだ。でもいつもうちに来るのは秘書だったから相手の顔はわからなかったんだけど」
「そうだね。各務の言う通り。社長は公には決して姿を見せないナゾの人物として話題だった。まぁ。でもそこからすぐに家はわかった。秘書がすんなり教えてくれた。」
「その秘書大丈夫か?」
「お待たせしました」
「えっと…だれ?」
「寺崎の秘書の前田です」
「何で秘書さんがここに?」
「大変申し訳ございませんでした!!」
せっちゃんが大きいから見えなかったけど後ろに控えてたみたい。
その前田さんが深く深く頭を垂れた
「実はこういう日が来ることは予想していたのでそのため色々と対策を打ってはいたのですが…今回イレギュラーが起こりまして…大変申し訳ございません!寺崎の自宅へご案内します」
前田さんに案内されてあるマンションの一室にたどり着く。
前田さんは持ってた合鍵で入れてくれた
「凜冬!」
前田さんがさっきと違う大きな声で呼ぶ
「あいつ…どこへ」
そのとき奥から声が漏れてきた…
「僕っ!見てくる!」
「ちょ!!朋。待て待て待て。状況わかんないんだから人んちで勝手に動くな」
「やだ!」
みんなの言葉を無視して奥の部屋を大きく開ける。そこには全裸の人が一人
「こいつ…」
「せっちゃん?」
「はーくん。だよね?」
せっちゃんが聞くと彼はこくこくと頷いた。これはどういう状況?今さらだけど部屋は雄臭さが溢れてた
「春海さん!」
焦ったように前田さんが拘束具を外していく
「前田さん…」
「これはいったい…っ!!!春海さんその手!!」
「あっ…うぅ…痛いよぉ…前田サァン…」
「痛いどころの騒ぎじゃないですよね!?」
はーくんとやらの手は真っ赤に染まってた。他にも身体中にアザができてた
「取り敢えず応急処置するから前田さん今から言うもの持ってきてくれる?」
「はい!」
「そのあとすぐ病院に連れて行こう」
「僕のことはっ!いいからっ…ちーくんを…また…ちーくん…壊れちゃう…」
「え?」
壊れちゃうという言葉はとても気掛かりだけどこのままだとはーくんとやらも大変なことになっちゃうから処置を急いでしていたらせっちゃんが言う
「まずお前の治療が必要だ。話ならそのときに聞く」
せっちゃんは簡単な応急処置を終えた彼を抱き抱え車に乗せた
「離して!ちーくんが!ちーくんが!!」
「…どこにいったか検討はついてるのか?」
コクりとうなずくと行き先を教えてくれた。
そこから二手に分かれる。はーくんとやらの病院についていく人と弦ちゃんを探す人。
はーくんとやらには前田さんとつーくんがついてった。残りは弦ちゃんを探す。
はーくんとやらにいわれた店を巡るけど一足違いでなかなから見つけられない。そのとき
「摂理」
「来たか。一緒に探してくれ」
車に乗った人が窓を開けて声をかけてきた
「だれ?」
「天理。俺の弟だ」
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