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第40話

各務side 七年前…?10月11日…?日付まで覚えているのか…すごい。けど、たった一夜の相手として互いに求めたはずなのだ。 こう言っては軽蔑されるかもしれないが正直気味が悪い… その頃はまだ朋と出会ってない…あの頃は色々あって相当荒れて食い散らかしていたのは認めるがその時の相手なんて誰一人覚えちゃいない… 「悪いけど全く印象残ってないからつまらなかった一夜だったんだろうね」 この返答が正解かなんてわからない。けど前田さんがあの言い方ならこっちの方がいいのだろう 「僕の初めてを奪ったくせに酷い」 「それは悪かったね。けど覚えていない。いくら遊びとはいえ良かったなら覚えているけれど全くおぼえていないんだ。処女相手なら大体覚えてるはずなんだけど君は覚えていないな」 「酷いっ!!」 「泣いてもちっとも可愛くないですね。貴方。認めたらどうです?あなたに千雪さんは不相応だと」 「やだ。ちーくんは僕が好きだもん」 「救いようもないですね。参りましょうか。津乃田さん」 「春海さんっ!!」 その時息を切らしながら突如イケメンが現れた…こいつ誰だ? 「あぁ。紫乃舞さん。きましたか」 「前田さん。ご連絡ありがとうございました」 「海くんがなんでここに?」 「あぁ。物好きな方がいたことを思い出したので呼んでおきました」 「春海さん!怪我したって聞いたから…あぁ…痛かったですね。」 よしよしと遠慮がちにはーくんとやらを撫でる 「海くん。この人ひどいの!僕の初めて奪った人なのに覚えてないとか言うんだよ」 はーくんとやらが俺を指差し叫ぶ 「は?」 それを聞いたら声が低くなり彼が俺を睨み付ける。本当にはーくんとやらのことが好きなのだろう 「そんな酷いこと…」 「…覚えていないものは覚えていない。悪いけど」 「…やはり貴方たちはお似合いです。もう彼にすれば良いのでは?少し千雪さんにも似ていますしちょうど良い。彼を千雪さんだと思えば良いでしょ?なんならそうみえるようにして差し上げましょうか?それでも良いのでしょ。紫乃舞さん。春海さんといられるならば」 「えぇ。構いません」 「本当に物好きですね」 「貴方もでしょ?」 「くすくす…ではあとは頼みますよ。あ…いいこと教えてあげますよ」 紫乃舞くんに前田さんは何か耳打ちすると踵を返した そのあとはどうなったか知らない。 ♪~ 病院を出たタイミングで着信が知らされる 『弦ちゃん見つかった!!』 朋からの報告だった

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