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第48話

摂理side 千雪ちゃんと会えなくなって俺は勿論天理も落ち込んだ。でも俺は兄だ。しっかりしなくっちゃ…天理を元気にしてあげなくっちゃ…そう思った。 けど俺にできることは食べ終わって無くなってしまった千雪ちゃんがくれたあのお菓子を買って天理にあげることくらいだった。 俺はそのお菓子をその頃から高校にあがるまで切らしたことはない。そのお菓子が天理の精神安定剤でもあったからだ 高校時代から俺は親の言うことは聞かなくなった。敢えて反抗した。 祖父や父に言われた学校へはいかなかったし 禁止されていた部活にも入った。 部活に入れば家にいる時間が少なくなる。それでは天理を助けられない。 じゃあ俺のできることは?助けるために出来ること…色々考えた末、家庭教師や他の使用人を全てやめさせるように仕向けた。 天理がされてきたことをあたかも俺がされてきたように父と祖父に伝えたのだ。そうしたら二人は疑うことなくばっさりそいつらを切り捨ててくれた それまで気付けなかったことを詫びてくれた。学校を変えた理由もそれからは追求されなかった。おまえが跡継ぎだと言うことも言わなくなった。好きにしていいといってくれた。 「天理も俺と同等の扱いをしてください。」 そのお願いも受け入れてくれた。それから天理の環境も整った。それまでとても長かった…もっと早く何とかしてやりたかった… それから暫くして天理は俺を追って同じ高校に来た。うちは共学だったが元は男子校だったため男子生徒の方が圧倒的に多い。 あの頃はまだ華奢で可愛らしい顔をしていた天理は奴等の格好の餌だった。 全く笑わないことや人とあまり会話をしない無口なところも気に触ったらしくすぐに人気のない校舎の一角に連れ込まれ…そして… 「やめろ…」 「へへっ。いいじゃんそんなお綺麗な顔してるんだから経験あんでしょ?」 そういって服を脱がされ跪かされた。 そして汚い一物を… やっとの思いで…救われたはずだったのに…

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