「そういやさ。天理くん。ずっと言いたかったんだけど」 「ん？」 「挨拶くらいしたらどう？」 それはずっと言いたかったけど言えなかったこと。あれはだめだ。天理くんの評判最悪だよ？それは俺がやだ 「…あぁ…わかってはいるんだけど…やっぱ、こわい」 怖い？どういうこと？けど…うちの会社の人たちは怖い人いない。どんな人も受け入れてくれるような会社だから。だからこそ俺は会社が好きだしみんな大好きだから長く勤めてるんだ 「怖くないよ。うちの会社みんな怖いことしないよ。だから。やってみよ？」 「…」 「俺ね天理くん大好きだからみんなに嫌われて欲しくないよ。…んー…でも難しいならぁ…まず俺で練習ね」 「頑張る…」 「うん…可愛い…」 「ん？」 「ううん。何でもない。ただ…俺の俺が大変なことになっちゃっただけ」 「へ？」 「ほら」 天理くんの膝の上に股がって腰を振りすりつける 「ん…ね？だって…天理くん可愛いから…」 「…千雪…だめ…」 「んん…わかってる…でも…」 「やだ…ここ…摂理の部屋…摂理の部屋に…千雪の匂い…残るの嫌」 「え？何それ！？可愛いんだけど」 「俺…千雪を独り占めしたいの…」 「見た目とのギャップ…」 「ごめん…気持ち悪かったよね」 「気持ち悪くないよ。あ！そうだ！天理くん」 「何？」 「そのメガネと髪型まず変えることからしてみない？」 「いやだ」 「そこは即答なのね」 「この顔のせいで…嫌なことたくさんあったから」 「けど俺と一緒ならその可愛さも半減するよ？だって俺顔いいから」 「…確かにそうかもしれない。けど…嫌なものはいや」 「わかった。無理強いはしない。にしても…俺相手にこんなに頑なな人珍しい…嬉しい」