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ただ精液をあげるだけの、簡単なお仕事です。③
「分かるよ、それくらい。
......匂いもだし、味も、全然違うからね。
初めては、どんな味かなぁ?
ホント、すっごく楽しみ♪」
訂正。
コイツは淫乱でも、ビッチでもない。
......ド淫乱の、くそビッチじゃねぇかっ!!
「高橋......お前なんか、キャラ変わってない?」
彼の下半身に手を伸ばし、すっかり勃ち上がったそこに、反撃の意味も込めて触れた。
「んー、そうかな?
やっぱりこの姿だと、どうしても魔物の本性的なのが出ちゃうのかもね」
クスクスと笑いながら、俺の上で乱れながらも、まだちょっと余裕な感じで腰を振り続ける高橋。
それに少しだけムカついたから今度は、さっき触れた瞬間彼が激しく動揺した、尻尾をそっと撫でてみた。
「ん...んんっ!!」
ガクンと上体を倒し、俺にすがり付くみたいにして抱き付く彼。
......弱点、発見。
その可愛らしい反応に気を良くした俺は、激しくそれを擦り上げた。
「鈴木くん。それ、やだ......。
ひぁ......んんっ!!」
ガクガクと震える、男にしては華奢な体。
嗜虐心を煽られて、もう達しそうなのを知りながら、わざと耳元で意地悪く囁いてやった。
「本当に、嫌なの?
スッゲェ体、ビクビクしてるのに?」
その瞬間、強くなる締め付け。
なんだ、コイツ。
......偉そうな事言ってた癖に、ドMじゃん。
ニヤリと意地悪く、俺の口角が上がるのを感じた。
「可愛い、高橋。
逝っていいよ......今度は中に、注いであげる」
尻尾をゴシゴシと乱暴に扱きながら、下から激しく突き上げる。
その度に高橋は悲鳴にも似た喘ぎ声をあげ、左右に激しく首を振り、抵抗しようと暴れた。
だから慌ててキスで唇を塞ぎ、彼の声まで奪った。
そしていつしか彼の形の良い唇はだらしなく開き、その端から唾液がたらりと零れ落ちた。
今度はキュッと、尻尾の付け根をしっかり握り締め、微笑んで聞いた。
「高橋......これでどっちがご主人様か、分かった?」
逝かせてやると言ったのに、絶頂寸前での寸止め。
彼の中が、激しく痙攣する。
「分かったかって、聞いてるんだけど?」
胸の先端を空いている方の手で、少し強めに摘まんだ。
するとコイツはまたしても泣き始め、小さく震えた。
快楽の涙を流しながら、こくこくと頷く彼。
言葉を発する事すらももう出来ないらしいその姿に満足し、悪い笑みが零れた。
「いいよ、高橋。
このまま、一緒にいこ?」
力一杯、抱き締めて。
......彼の中に、真っ白な精を吐き出した。
俺の腕の中、ダラリと体を弛緩させ、抱き付くインキュバス。
そして意識が完全に途絶えると、淫らな雰囲気も消え失せ、代わりに無垢で無邪気な微笑が健やかに眠る彼の顔に浮かんだ。
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