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分からない。分かりたくない
身体に芯が貫いたように動けなくて、冷えた尻に熱い肌が当たる。結合部が密着している。
ぜんぶ、兼嗣のが根元まで入ったんだ……。
「う……ぁ、まだ、待って……かねつぐ、」
「……は、」
兼嗣のは硬く大きいまま、眉根を寄せて、歯を食いしばって耐えているのが見える。
顎先から汗が滴り落ちるくらい余裕ないのに、俺の言うとおりに震えてまで我慢しているのが、なんかちょっと、かわいい、かもって。
よく分からないむず痒い感情で見上げていたら、後ろが、さらにぞわぞわして微弱に動きはじめる。
「んぁ、兼嗣……っ、ぃやだ、そんな、奥……っ」
「ちがっ、俺、なんもしてな……っ」
こいつじゃないって……じゃあ、じゃあ今のは、奥まで入ったのは俺のせいって言うのかよ。
そんなわけない、だってずっと苦しかった。
奥行きなんて全然なくて、狭くて強張って、引きつるだけで、無理やりされても、つらいだけだった。
ぱつぱつに張り裂けそうな圧迫感だって、まだ、全く消えていない。なのに、
「ッあぅ゙、ァあっん、それ、やめ……ッ!」
焦った兼嗣がずるずると腰を引く。
内臓を引きずり出されるような生々しさが気持ち悪いのに。
熱いのが擦れる感触が、気持ち、いい。
少しでもそう思った自分に困惑して、自分の身体なのに自分じゃないみたいで、こわくて、蕩けて。
蠢く襞を巻き込みながら出て行こうとする兼嗣を、無意識にきゅんと締めつける。
「っま、て……みーちゃん、何これっ」
「あっ、アっ、ぁあっ、あンッ、だめ、だめだぁ……ッ!」
「だめって言うならっ、それ、そのえげつない動き、とめて、って……ッ!」
「わかっ、わかんない……ッ、わかんねえよお……っ! いやだ、かねつぐ、おれっ、へんにっ……ッ!」
自分の身体の変化についていけず、混乱する。
達したことで堰を切った兼嗣が、俺の反応に焚きつけられたようにみるみる腰を速めていく。
突っ込まれてアンアン言いたくないのに、ぼろぼろとみっともなく泣きながら、裏返った高い声が律動に合わせて勝手に出る。
「ぁあっ、だめ、いちばん、おくッ、いたいっ、のにっ、なんでぇ……ッ」
「っはぁ、みーちゃん、かわい、夢みたいだ……っ」
「っやめ、ぁ……っあぁ、んぅ……ッ!」
一度ナカに出されたせいか、後孔は俺が自分から濡れているみたいにぬるぬるに潤って弛緩して、勢いづいた抽挿を止められない。
兼嗣はもう無我夢中に腰を打ちつけてきて、摩擦で直腸が熱を持つ。
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