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第1話・ご褒美。(後編)
ご主人様に刺激された俺も、いっそう蜜を吐き出す。
だけど俺の蜜は止まらない。
噴水みたいにずっと流れ続ける。
だからご主人様は俺の陰茎を上にあげた。
「あ、っふ、っふあああっ」
びしゃびしゃと顔にかかる。
「可愛いねぇ、蜜でどろどろだ」
俺の顔は自ら流した蜜で濡れて――。
「っふ、たくさ……こんら、も、はれつしちゃう」
お腹の中にはだくだくとご主人様の迸りが注がれていく。
俺のお腹がこれでもかというほどご主人様のもので、でっぷりと膨れる。
「良い子だ。こんなに膨れて。まるで妊娠したみたいだね」
「は、い。中にご主人様の白濁がいっぱい入ってます」
「よしよし」
ご主人様はにっこり笑った。
そして、
「さあ、ご褒美だ」
待ちに待った極上のご褒美だ。
俺は嬉しくてうっとりとご主人様を見上げる。
ご主人様が俺の中からいなくなる。
「あ……」
寂しくなって声を上げると――。
後孔にひんやりした硬いものが押し込まれていく……。
ご褒美。
赤く輝く大きなルビーだ。
ひとつ、ふたつ。
みっつ。
こうしてご主人様はお尻の孔に入れてくれるんだ。
「っひ、う……」
「いいか? そのルビーを嵌めるのも外すのも儂の声ひとつにかかっていることを忘れるんじゃないよ?」
「は、い。ご主人様」
「さあ、そこのテーブルに座って足を開いて。お前の中でいっそう美しく輝くルビーを見せておくれ」
「はい、ご主人様」
言われるままに、ガクガクと戦慄く身体を動かして、目の前にあるテーブルの上に乗る。
大きく足を開いて、
膝の後ろに腕を絡ませ、
ルビーを咥えた俺の尻孔の中がしっかり見えるように……。
ああ、どうしよう。
興奮してきた。
「……っふ」
思いきり開脚したから、ご主人様から与えて貰った熱い迸りがトロトロ溢れてくる。
だけどそれだけじゃない。
さっき果てたばかりの俺の陰茎は勃ち上がり、熱を持っている。
おまけに蜜が溢れている。
「よしよし。たくさん入ったね。これからもいっぱい良い子でいるんだよ? そうしたらもっと大きなルビーをあげるからね?」
トプン。
ご主人様の指がルビーを咥えている尻孔に入る。
「は、い。あ、っふ……ゴリゴリ……ぅう」
ご主人様の指に掻き混ぜられた尻孔が、入れられたルビーがぶつかりあってゴリゴリする。
「ルビーは美味いか?」
グリグリと中を掻き混ぜるご主人様の指が美味しい。
「ひゃあ、も、ルビーおいしっ……ご主人様の指、美味し……っふあああっ、ご主人様、好き。好きっ」
「よしよし、本当にお前は可愛いね。わたしもお前が愛おしいよ」
俺は腰を揺らしてルビーを見せる。
淫らに腰を揺らしながら……。
また命じられるようにと祈って――。
だけど俺が欲しいのは、
「ああああ」
俺が震えていると、
ご主人様はラウンジチェアから立ち上がる気配がする。
「う……んぅうう……」
俺の口が、ご主人様の薄い唇に塞がれた。
嬉しい。嬉しい。
ざらついた舌が俺の口内に入ってくる。
ご主人様……。
「ん、っふ……」
夢中になって差し出される舌を絡める。
……ヌプ。
「っふぅうううん……」
俺の尻孔を弄る指がさらに大きな円を描く。
背筋がぞくぞくする!
与えられるこの指も、
ルビーも嬉しい。
だけど、
キスをくれるこれが俺の本当のご褒美。
END***
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