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第2話・淫らな夜の喘事。(中編)

「いっ!」  挿入()れられる!  そう思うと怖くて、尻孔がぎゅっと締まった。 「初めてなの? そりゃ嬉しいな」  兄貴はケタケタ醜い笑みを浮かべている。  初めてもなにも、俺は男で、こいつらも男。  当然こういうことがまかり通るわけもない。  だって普通、こういうことは異性でするもんとだ。  男同士でするのってそんなのおかしいだろ? 「こんなのおかしいっ!」 「おじさんたち、君を見てこんなに欲情しちゃったんだ。なぁに、大丈夫だ。毎日ひっきりなしにセックスしていったらすぐに慣れて気持ち悦くなるよ」  俺が叫べば、兄貴はにっこり笑って俺の腰を持ち上げた。  そして……。  無理矢理、尻孔に先っぽを突っ込んだんだ。 「あ、っぐっ!!」  痛い。  尻孔が引き裂かれるみたいだ。  それに焼かれるみたいに熱い。  肉を引き裂くビリビリっていう音がする。 「ふざけっ! 痛いっ! やめろ、熱っ、やめてくれっ!!」  怖い怖い怖いっ!!  怖くて怖くて。  どうにかしてほしくて、弟の方を見れば、弟は舌なめずりをして藻掻く俺を見下ろしていた。  そうかと思ったら、次は弟が動いた。  シャツを引き上げると、俺の乳首に舌を伸ばして舐め回してきた。  それだけじゃなくて、俺の乳首、吸われるんだ。  チュパチュパ音がする。 「いっ、やだ! 痛いっ、離せぇえええっ!!」  信じられない。俺が女みたいに組み敷かれるなんて!!  どんなに泣き叫んでもふたりは止めない。  俺はただ首を振って泣きじゃくる。 「こうしてやったら今に乳首も尖ってくるだろうな」  舐め回すその舌の感触が気持ち悪い。  だけどそれだけじゃなくって、弟は俺の乳首を噛んで引っ張ったんだ。 「いったああっ! 乳首、伸びるっ!!」 「乳首、伸びたら大きくなるな」  兄貴と同様、弟もにやりと笑う。 「っひ!」  そうしている間にも、俺の尻孔は兄貴の肉棒を咥えさせられているわけで、ずっと奥まで挿し入まれていく。  痛い!  上半身も、下半身も。  痛い、痛い!!  全部が痛い。 「いやだあああっつ!」  俺はいっそう大きく泣き叫ぶと、 「ふんっ!」  グププ……。  兄貴は俺の中に一気に挿入した。 「っぐ、っぐ、ぐるじ……」  苦しいっ!  強烈な痛みのあまり、息が詰まる。  身を固くしたら、 「きついな。くそっ! もっと掘ってやろう。どれ、前立腺も擦ってやろうな」  兄貴は動いた。  きつくて苦しいのに、抽挿を始めたんだ。 「っん、っぐぅうう……っひぅううう」  この痛みがずっと続く。  そう思っていた俺は、息もできずにただ激痛と苦しみに耐える。  だけど、そればかりじゃなかった。  俺の中を何度も擦る肉棒がある一点に触れた途端だった。 「あっ、っひぁっ!!」  痺れるような疼きをたしかに感じたんだ。 「どうだ? 気持ち悦いだろう?」  ズッズッ。 「あ、っひ、あっ!」  尻孔から抽挿する音が聞こえる。  それに合わせて疼きはひっきりなしにやって来る。  なに、これ。 「あっ、っひ、ああんっ!!」  気がつけば、兄貴の肉棒を咥える尻孔の前にある俺の陰茎は勃ち上がり、先走りが飛び出している。 「悦い声出すじゃねぇか。本当に初めてか?」  兄貴は肉棒でより強く中を擦ってくる。 「それ、まだまだ!」  ズッズッ。  俺の肉壁を肉棒が強く擦る。 「あっ!」  なに、これ。  すごく――。  キモチイイ 「あああああんっ!!」  俺は気がつけば腰を揺らして喘いでいた。  そんな俺に反応してか、兄貴の肉棒がいっそう大きく膨れ上がる。  兄貴の肉棒を咥えている俺の中がパンパンに膨れる。 「ああんっ、おっき!」 「そうかそうか、大きいのが好きか」  ゲタゲタと笑う声も今はなんだか心地好く聞こえる。  下半身が疼くとおかしなことに、弄られている乳首も疼いてくる。  弟に触られるのもまた、快感だと思えてくる。 「兄貴ばっかりずるい」  だけど弟は乳首だけじゃ飽き足りなかった。  弟もジッパーを下ろすと肉棒を取り出し、俺の口の中に挿れてきたんだ。  生臭いそれが俺の鼻をさす。 「んむううううっ!!」  突然、口を肉棒に突っ込まれて息苦しくなる俺は、根元から強く咥えてしまう。  そうしたら、弟の肉棒も口内でずっとで大きく膨れ上がった。 「ああ、たまんねぇ。顔、真っ赤に染めて涙目でさあ。たまんねぇ!!」 「んむぅううううっ」  下も上も、抽挿を繰り返される。  グプ。  ヌチュ。 「っぐ、むぅう」  口内にある肉棒が俺の舌を刺激する。  舌が肉棒に触れる度、なんだかおかしな気分になる。  もっと奥に欲しい。  俺は弟の腰に両手を回した。 「んむ、にゅうぅう」 「……たまんね。可愛いと思っていたがまさかここまでとは思わなかった……」  ゴクンって唾を飲む音が聞こえた。 「あ、っは、っひ……」  ああ、なんかもう、ゾクゾクする。  興奮してくれることがなんだか嬉しくて、俺は兄貴の肉棒を咥えている尻孔をギュッと締め上げる。  これじゃ足りない。  欲しい。  もっと欲しい。  ちゅううううう。  口に咥えている弟の肉棒を思いきり吸い上げた。  途端だった。 「ん、ぐぅううううっ!」  俺の口の中と尻孔に咥えていた肉棒がいっそう膨れて、食道と腸に向かって白濁が一気に注ぎ込まれる。  ああ、すげぇ快感。

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