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初耳4
「比嘉君の寮はB棟の401号室。さっきの桃香君と同室だから」
「え? 同室?」
学校の資料と共に届いた案内には個室と書かれていたはずだ。だから俺も個室だと思っていたのに。
それも、さっきの桃香という生徒と?
それならそうと話してくれればいいのに。
「寮はA棟からC棟まであって、今、全部埋まっているから。副寮長が決まればそこが空くからしばらくは我慢して」
「副寮長?」
「桃香君は3年で、B寮の寮長。寮長と副寮長は同室なんだけど、ちょっとごたごたしてまだ副寮長が決まってないんだよ」
苦笑いでそう言うと、校舎を出た。
寮は校舎から少し離れていた。
「この学園では生徒会は無くて、その代わりに各寮長会が生徒を仕切っているんだ」
「寮長会?」
「寮長、副寮長、風紀、経理、管理この5人が寮の管理をしてる」
寮の前に来て中に入ると、「生徒手帳持ってるよね?」と俺に確認した。
俺は「持ってます」とカバンの中から先に送られてきていた生徒手帳を取り出した。
「それ、部屋の鍵になってるから」
「そうなんですか」
ハイテクだなと思いながらバーコードが表紙に印刷されている謎が一つ解けた。
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