45 / 121
奪回
目つきの鋭い生徒は合図するように顎をしゃくった。
「なっ、何するんだよっ」
両側から腕を取られて壁に押し付けられる。胸ポケットに入れていた生徒手帳を抜き出すと、一人が外へと繋がる窓を開けて、投げ捨てた。すぐに窓はぴしゃりと閉められる。
ブレザーのボタンを外してネクタイを引き抜いた。
「離せッ離せっ。何すんだっ」
暴れて足を振り上げて抵抗するが、暴れるせいでバランスを崩して俺は床に押し倒された。後頭部や背中を床に打ち付けて痛みにもがくが、2人がかりで抑え込まれて、逃げ出すことができない。
「離せっ、はな…せっ」
なおも暴れるが床に倒れた俺の腰に1人が馬乗り乗り上げて余計に抵抗を憚れる。
ズボンのベルトを外されて足首から引っ張られてズボンを脱がされた。
「何考えてんだっ。やめろっ。離せっ」
脱がされて外気に曝されて、恐怖はさらに募る。
「お前の方から、俺たちに懇願するようになるんだ」
「すぐにおとなしくさせてやる」
笑い声を含んだ生徒の声に、冷たい物が背筋を通ったが、その恐怖に負けないように抵抗した。
暴れて壁に当った衝撃で上にある実験道具が倒れる音がしたが、4人はそんな事はお構い無しに、俺の制服を脱がしてく。
激しい音がすれば、近くの誰かが来てくれる可能性はあるが、ここに来るまでに誰ともすれ違うことは無かった。
「色白いなぁ」
「細いし、俺、頂いてもいいな」
「ついでにヤッちゃいましょうよ」
俺の抵抗を物ともせず4人は笑いながら俺を脱がせると、ネクタイで俺の口を塞ぎ、ワイシャツで両手を縛った。
「んんんっ……んっ」
ともだちにシェアしよう!