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『恋の手ほどき』
「一臣。足、こっちにやって」
梓先輩に言われて、桃香先輩は俺の足をグイッと持ち上げた。
「わっ、ちょっと、やめて……やだって」
抗っても2人は全く動じてない。
俺は両足の膝裏を頭の上から梓先輩に掴まれて、まるで子どもがトイレを促されるような格好に耳まで赤くして抗った。
「一臣、ローションは?」
桃香先輩はベッドの下に手を伸ばして、見覚えのある容器を取り出した。
「ちょっと、桃香先輩っ本気でやんの?」
俺の抗議に桃香先輩は視線を上げたけど、何も言わない。
「大丈夫だって」
代わりに答えたのは梓先輩。
「本当にやだって、やめよっ」
抗議しても聞き入れてもらえなくて、逆さにした容器からは粘着質な液体が零れだす。
「……んっ」
その冷たさに息を詰めると、「一臣。冷たいよ。一度手に広げて温めた方がいいよ」と梓先輩。すると今かけた液体を掌で掬い取って、両手をすり合わせた。
俺の頭は梓先輩に支えられているからその行為がありありと見えている。
その温められた液体を纏った桃香先輩の手が俺自身を掴んだ。
包み込むように握るとそのぬめりを借りて上下に緩く擦りあげられる。
強弱をつけて擦られて、親指の平で先端を捏ねられるとビクビクと身体が震えた。
「ああっ……んっ」
身体を仰け反らそうにも両足を抱えあげられていては腰を上げた格好になり、余計にいやらしい動きになってしまう。
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