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『わがままな情緒』

グッと奥の方まで押し入れられて、熱い息を漏らした。  「ここ……弱いよね」  顔を埋めたのは放って置かれた胸の突起。赤い舌がそれを舐めて、唇に挟まれる。  「俺の声……そんなにイイ?」  口に挟んだまま喋られて、仰け反ると中に入ったそれを締め付けたのを感じた。  「しゃべんなって……」  「しゃべらなくていいんだ」  そういいながら、腰を動かされた。  「ぅうあっ……あっ……や」  開かされた足の膝裏を押え付けられて結合が余計に深くなると、奥までそれが届いて、触れられたこと無い場所を突かれる衝撃に声が上がった。  「分かる?」  「何?」  何を聞かれているのかわからずに、零れそうになる喘ぎを耐えながら聞き返した。  「奥まで、届いてるの」  ハスキーな声が更に官能を擽って、内壁は更に熱く絡みつく。熱いほどに感じた先輩のものが更に熱量を増して、「あっ……あ」と声が甘く擦れた。  「響……煽るなよ」  「な、もしてなっ」  言い返す言葉も切れ切れになるほどその声に引き摺られる。  「んっ……ん。はっ……あっ」  ズルズルと引き出される。抜け落ちるギリギリで留まって、浅い抜き差しを繰り返されると、中に引き込もうと、内壁が動き、自分でもわかるほどに、それに内壁は絡みついた。  「いやぁ」  不意に掴まれた。自身を擦られると余計に中にあるものを締め付けた。そして、疼くような感覚がそこから広がる。  「響の中、気持ちいい」  ゾクゾクする。中で生まれた疼きがその声に反応して、余計に煽られる。 

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