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不良高校の生徒会と年中発情期な御曹司の野望

「最近まこちゃん来ないね。」悠斗君がつまらなそうに口を開いた。 悠斗君もなんだかんだまこちゃんのことを気に入っている様子である。まこちゃんと蓮君の反応が面白いからだろう。 「別に来ても来なくても変わんねぇだろ。」新君はどうでもよさそうに言っているが内心多分気にしてる。 こっちは主に誠君がいつも持ってくるお母さんが作ったというお菓子を食べれないことが残念なのだろう。 「誠は文化祭の準備があるって言ってた。」蓮君が寂しそうに答える。 蓮君は純粋に誠君と会えないのを寂しがってる。しかし、蓮君流石だ。ちょうどその話がしたかった。 「僕達も文化祭について話さなければならないと思って。」僕は真剣に言った。 「文化祭?」蓮君が聞き返す。 「この学校の文化祭って喧嘩でもするの?こんな有名な不良校にお客さん来るかなぁ。来ても他校のヤンキーが喧嘩しにくるだけでしょ。」 笑いながら悠斗君が言うのには僕も同意だが、僕にも重大な野望ががあるのだ。 「せっかく公に他校の生徒を呼べる良い機会じゃないか。文化祭と言えば出会いの場。他校の生徒とお近づきになるチャンスだ。是が非でも、もちろん他校のヤンキーでもいいけど、できれば普通の高校生とか中学生とかも来てくれるようなものにしたいと思ってね。」 そして、残らず美味しくいただこう。 馬鹿なヤンキーも美味しいが毎日食べると違う味も食べたくなる。蓮君達は一向に僕に食べられる気はないようだし。僕も新しい性器と出会いたいのである。 「要約するといろんな奴とセックスするために文化祭をしたいだけじゃねえか。」 「俺は女の子来るなら賛成だけどね。面白そうだし。」 「まあ、俺も生徒会長になったからには、きちんと仕事はしねぇといけないと思っている。で具体的に文化祭ってなにするんだ。」 「もしかして、3人とも学校行事なんて参加しないぜって感じの中学生だった?」 僕が蓮君たちを見渡すと見事に全員目をそらした。 まあ、この3人地元の中学に行っていたらしいし、普通に浮くだろうな。藤ヶ丘で馴染んでいるということは普通の生徒達の中では浮くということだ。ある意味藤ヶ丘高校はそういう生徒達にとっては居心地が良いらしい。 「そこで、まずわが校の文化祭における課題と対策、そして客集めの方法をまとめました。」 俺は生徒会室のプロジェクターでスライドを表示していく。生徒会室を改装したときにこのプロジェクターを持ち込んだが、今のところ僕しか使っていない。 要約すると、課題としては治安の悪さ、やる気のなさ、評判の悪さといったところだ。そして、その対策としてご褒美を用意する。この場合のご褒美はもちろん性的な意味ではなく金銭的なものである。もちろん物に換金はするが。普通に参加するだけでもご褒美はもらえて、優秀なクラスになるほどご褒美の金額は高い。ご褒美がもらえる基準は減点方式と加点方式の両方であり、ちょっとでもいざこざを起こせば減点だ。藤ヶ丘学園の子は馬鹿な子が多いが良く言えば単純で素直な子ともいえる。ようは物でつるのだ。お金のない高校生達が欲しがりそうな値段のはる物。各クラスの実行委員はこちらで2名ずつ指名。もちろん、ちゃんとクラスをまとめることができそうな人を選出し、リーダーシップを発揮してもらう。客集めとしてはSNSと近隣の中学や高校に出向いて宣伝すること、お客さんがくるような目玉企画を考えること。 僕はこれらをざっと他の3人に説明した。 「細かい内容はこの資料にまとめてあるから。」 「資料分厚すぎんだろ。こんなん読んでも頭に入んねぇよ。」 「新君、一応目を通してよね。君と蓮君のは特別にマーカー引いてあるんだから。まあ、覚えてなくても大丈夫だよ。僕は全部頭に入ってるし。」 「はいはーい質問。予算は?」 「これくらい。まあ、僕のポケットマネーというか、金の出どころは僕の親だから問題ないよ。」 僕は自慢げに悠斗君に言うと悠斗君はその金額を見て曖昧な笑みを浮かべている。 「目玉企画ってなにするんだ?」 よくぞ聞いてくれた。 「ストリップ。」蓮君の問いかけに僕は即答する。 「は?」 蓮君が僕を凝視する。なかなかそそる顔だ。他の二人もこちらをみて固まってる。 「脱ぐんだよ。着ている服。」 僕はにっこり笑って言う。 「この学校のほとんどの生徒の裸を見てきた僕が自信をもっておすすめするよ。男子高校生の裸なんて垂涎ものだろう?真面目で品行方正な高校には絶対にできないだろうし。」 「もちろん。僕たち生徒会はトリというか僕たちがメインディッシュだからね。イケメンの僕らが脱がずに誰が脱ぐのさ。」 僕は固まっている他の3人にとどめをさした。 生徒会に入って本当によかった。権力とは己のために使うものである。 それからは3人に、特に新くんに猛反対されたが、じゃあもっとインパクトのある企画を持ってこいといったところ大した案はでなかったため、男子高校生によるストリップは藤ヶ丘高校文化祭のメイン企画となった。しかし、パンツを脱ぐことは犯罪になるという理由で却下された。非常に残念である。この3人の男性器はさぞかし極上の物だろうに。

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