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地味な俺と不良高校最強のド直球男の両親へのご挨拶②

母さんはそれから、蓮さんにゆっくりしてってねと声をかけて出かけていった。 「母さん、今日出かける用事あったの?」 「誠が恋人連れてきてるのに、いつまでも家にいるような野暮な真似はしないわよ。無茶はしないのよ。」 俺が玄関でこっそり聞くと、母さんは含み笑いで言った。母さんは俺と蓮さんが何をすると思ってるんだろう。 俺はそんな母さんを見送って、しばらく父さんの仏壇の前で手を合わせていた蓮さんのもとへ戻った。 「父さんにまでありがとうございます。」 父さんにも挨拶したいと言ったのは蓮さんからだった。 「いや。誠のそばにいますって言いたかったから。」 蓮さんが真っすぐな目で言う。 俺はそんな蓮さんに対して言葉を発した。 「蓮さん。セックスしましょうか。」 「ごほっ。」 蓮さんが顔を赤くしてむせる。 「大丈夫です?」 俺は蓮さんの背中をさする。 「・・・誠?何言って・・・?」 蓮さんは顔を赤らめたまま困惑顔で俺を見る。 「とりあえず、俺の部屋に行きましょうか。」 俺は蓮さんの手を引っ張って自分の部屋に案内した。 「ここに、ローションとゴムがあります。」 俺は机の引き出しから新品のこの二つを取り出して言った。 「律樹か?」 さっきまで顔を赤くしていた蓮さんが訝し気に目を細める。 「正解です。律樹さんがくれました。」 蓮さんの顔が険しくなる。あれ?俺不味いこと言ったか? 「律樹に言われたから、俺とセックスするのか?」 「律樹さんに言われたんじゃなくて、俺が蓮さんとセックスしたくて、律樹さんに相談したらゴムとローションは必須だと言ってこの二つをくれました。駄目でした?」 俺は蓮さんの顔色をうかがいながら恐る恐る聞く。 蓮さんは目を見開いたまま硬直している。 えっ?もしかして、セックスしたいと思ってたの俺だけだった?キスはしたし、次はセックスじゃないのか? 恋人なんて作るの初めてだから勝手が分からない。俺、今めちゃくちゃ恥ずかしいんじゃ?童貞が調子のりすぎた?男同士だし、蓮さん引いてる? 「えっと・・・、嫌なら、あの・・・・。」 すみませんと言葉を出そうとしたときにはもう蓮さんの腕の中だった。 「嫌じゃない。」 蓮さんは俺の耳元でささやく。耳から全身に熱が広がっていく。 蓮さんの身体が熱い。いや、俺の身体が熱いのか? 「俺だけかと、思ってた。お前と抱き合いたいって思ってるの。」 きつく抱きしめられていて蓮さんの顔は見えない。しかし、その声はほっとしているようだった。 俺は蓮さんの背中に自分の腕を回す。 「蓮さんは俺をなんだと思ってるんですか。俺だって健全な男子高校生ですよ。」 蓮さんが顔を赤くしたまま俺をみる。目があったと思った瞬間、蓮さんの唇が俺の唇に重ねられた。 蓮さんの舌が生き物のように俺の口の中で動き回る。 「んっ。」 粘膜と粘膜が触れ合う初めての快感に俺は思わず声をもらす。 やばい。何これ。これはやばい。あっでも息も苦しくなってきた。 「はぁっ。」 蓮さんの唇が離れた瞬間、俺は盛大に息を吐いて床に座りこむ。 「大丈夫か?」 蓮さんがしゃがんで心配そうに聞く。俺はこくこくと頷く。 「どっちが、いい、ですか?」 俺は息絶え絶えに言う。 「どっち?」 「受け、と、攻め、です。」 「誠はどっちがいい?俺は、誠の望むほうがいい。」 蓮さんが答える。それなら、話は早い。 「抱いて、ください。」 俺は蓮さんに手を伸ばして言った。 「いいのか?」 蓮さんが心配そうに聞くが、俺だって男だ。心配されるほどやわではない。 俺は息を整えて、蓮さんをベッドに押し倒す。 「大丈夫です。」俺は蓮さんの上にまたがり、もう一度キスをする。 それから、蓮さんはもう止まらなかった。

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