4 / 5
#4
「おはよう!当麻君!今日も、あげまん度マックスでキラキラしてるね!」
「…………」
「これ!あげるよ!さっきそこで見つけたんだ!当麻君に似合うと思って」
「…………」
朝からウザさ満点の、歯茎が痙攣するようなクッサイ台詞と笑みを浮かべて。
どこぞの花壇から引っこ抜いてきたか分からないような、チューリップを片手に携え。
泉のお兄さんである湧は、毎朝僕の前に現れる。
朝だけじゃない。
下手すれば、昼間の学食にも現れるし、夜はバイト先である「彼女の家」にも、さも当然のように現れる。
この湧のウザさ、しつこさ、痴漢や痴女に会ってる時と変わらない。
………つーか、湧は社会人じゃないのか?!
社会人は、そんなに暇なのか?!
僕なんかにかまけてないで、仕事しろよ、仕事!!
泉と兄弟だからかな………?
泉が作った痴漢・痴女よけのミサンガも、僕の中に宿る泉の痕跡も、何もかも湧には効かない。
その威力というか、なんというか。
それは、高津先生に対しても顕著で。
学食の柱の影から、例の如くジト目で見ていた高津先生が、湧を見るなり「ヒィッ!」と空気を裂くような声を上げて、猛烈な速さで逃げていった。
………さげまんを震え上がらせるほどの、この兄弟は一体何者なんだ………マジで。
「湧さん。あなた、仕事は?」
「あ?今日は休み。というか、仕事がひと段落ついたら、しばらく休み」
「しばらく、休み?」
「知らなかったっけ?俺の職業」
「………今初めて聞いたのに、知るわけないでしょ」
「なんだと思う?」
「出張………ホスト」
「そんなにチャラく見える?」
「チャラい、というか。軽薄に見えます」
僕の嘘偽りのない率直な答えに、湧は持っていたチューリップを振り回しながら苦笑いをする。
「デザイナー」
「は?」
「インテリアとかなんだけどね。デザイナーやってんの、俺」
「………で、今、仕事は?」
「拠点は海外なんだよねぇ。今、こっちの仕事と休暇を兼ねて、帰ってきてんだよ」
「………はぁ」
………だから、こんなに昼夜問わず自由なのか、この人は。
それにしても、泉と容姿はそっくりなのに、中身は違うんだなぁ。
穏やかなんだけどマイペースの極みみたいな泉と、ハイペースなマイペースの湧と。
その温度差が激しすぎて、頭がついていかない。
………と、いうか。
リアクションもいちいち大げさで、押しの強い、この海外臭漂う湧のペースに中々馴染めないんだ、僕は。
「ねぇ、当麻君。泉がいない時とか、寂しくない?寂しかったら、俺と」
「寂しくないです!!全くそんなことはないです!!」
「ちょっとだけ、ちょっとだけならいいでしょ?」
「…………ちょっとの意味が分かりませんけど?」
「先っぽだけ、ほんの先っぽだけでいいからさ。ね?泉にバレないようにするから!当麻君の中に全部は入れないから!ね?お願い、当麻君!!」
「さ、さささ先っぽって!!全部って!!朝っぱらから何言ってるんですか?!」
「じゃあ、昼ならいい?」
「そういう問題じゃないんです!!昼夜問わず下ネタ炸裂なんて最悪です!!じゃ、失礼します!!大学までついてこないでくださいよ!!」
「それは、ついてきて欲しいって前フリ?」
「ンなわけないでしょう!!」
僕は湧との距離を広げるように、歩幅を広げて早足で歩き出した。
………朝っぱらから、なんちゅーことを言うんだ。
よせばいいのに、湧との会話を反芻して、顔がなんだか熱くなる。
あげまん、とか。
なりたくてなってるわけじゃない。
これから先、あげまんが僕の人生にどう作用してくるのか、全く見当もつかないし。
と、いうか。
ほぼほぼ100%不可抗力で、勝手にあげまんとか言われてるだけなんだよ。
泉が何者かは、わからないけど。
あげまんの僕に、思惑ありげに近づいてきたのは変わりないんだけど。
泉に、早く会いたい………なぁ。
泉のあの雰囲気が、好きだ。
泉の体温も泉の匂いも好きだし、「当麻くん」って呼ぶ声も好き。
………兄弟とはいえど、湧と泉じゃ、全然違うんだよ。
………気持ちが弱くなって。
僕はポケットの中で握りしめていたスマホを取り出した。
『もしもし?当麻くん、おはよう!どうしたの?』
「……泉。今すぐ会いた」
泉に電話をかけて〝会いたい〟と言いかけた瞬間、僕の頭に激痛が走った。
「ぅあっ!」
『当麻くん?!当麻くん!!』
頭に受けた衝撃の弾みで僕は前のめりに倒れて、手にしていたスマホを落とす。
泉の声がだんだんと遠くなって………。
僕は、思考も視界も真っ暗になってしまったんだ。
「………ん…?」
「気がついた?当麻君」
………あれ?
この感じ………前にもあったような。
デジャヴか………?
いや、いやいやいや。
違う!
僕は頭を何にぶつけて、倒れたんだ。
で、僕の目の前にいるのは………湧!!
ゾワッと。
第六感的に危機感を覚えて、僕は慌てて体を起こそうとした。
「!?、なっ!?」
手が、動かせない?!
慌てて見上げると、SMグッズよろしく的な革製の手錠が手首に巻かれていて、ベッドヘッドに固定されていて。
魔法かっ?!ってツッコミたくなるくらい、僕はいつの間にかマッパになってて。
視界にチラチラ入る僕の足は、また、すごく悲惨なことになっていた。
足首と太腿に革製のベルトがつけられて、それが短い鎖で繋がっているから、ちょうどM字開脚みたいな感じになっちゃってて………。
昔、近所の兄ちゃんが見ていた、エロテロリストを語るグラビアアイドルみたいな格好してんじゃん、僕。
…………な、なんで???
なんで、こんなことになってんの?!
は、は、恥ずかしい………。
つーか、なんでこんなエロい手錠が、日常生活に普通に存在してんだよ。
こういうのって、映画かなんかだけの話だろ?
「ちょっと、強引になっちゃったけど。こうでもしなきゃ、無理かなって思って」
「………湧、さん!!」
僕を見下ろす湧が、涼しげに笑いながらネクタイを緩めた。
その目が、異様に冷たくて、それでいて熱を帯びてるようで。
僕は背筋が、寒くなったんだ。
これは………ヤバい。
高津先生の時の100万倍は、ヤバい気がする………。
「湧さん!!やめて!!やめてくださいっ!!」
「………いやぁ、そそるけど。………イロが足んないかな?当麻君には」
そう言った湧が、ジャケットの胸ポケットから茶色の小瓶を取り出した。
僕の顎を見た目からは想像できないくらい強い力で抑えると、その小瓶の中身を僕の口の中に流し込む。
………甘くて、熱いっ……!!
その感覚はゆっくり喉元から食道を通って、一気に身体中に回りだした。
………何?………これ。
身体が熱い………。
呼吸も乱れて、思考がぼんやりして………。
恥ずかしいのに、熱が中心に集まって………。
勃ってくる、んだ。
「………んぅ、あぁ……」
「へぇ、当麻君。回りやすいんだ。思いの外、淫乱でビックリしたなぁ………。じゃあ………下の口にも入れてあげようかな………?」
「………や、やぁ………ぁあ!」
僕の中を指でゆっくり広げた湧は、「あげまんらしい、ね。こんな蜜が溢れてる」と呟いて、さっきの小瓶の中身を僕の中に注ぎ込む。
……あ、あぁっ………熱い………。
………や、だぁ………おかし、く……なる。
口から流し込まれた甘いクスリは、頭を痺れさせ。
下から注ぎ込まれたクスリは、体を開かせる。
………欲しい…………。
僕を貫く、熱を帯びたそのエネルギーの塊が………欲しい。
どエロく変えられた頭と体が、ちゃんと機能したのはこの時までだったんだ。
それからは、なんだか………僕の頭も体も、夢みたいにフワフワしていた。
多分、夢だったんだ。
夢を………変な夢を見たんだよ、僕は。
狭い部屋の中に稲光が走る、突風も吹き荒れる。
その中心には二匹、っていうのかな。
とにかく、龍が二匹いて。
口を大きくあけて、体をしならせて、戦っててさぁ。
………やっべぇ…。
クスリで、ラリっちゃったんかな?
………おばぁ。
僕、すんげぇの見たけぇ。
東京は、すんげぇなぁ。
リアルな龍ば、夢ん中で見れるっちゃけぇ。
東京は、すんげぇんよぉ。
「……くん、と……ま、く……当麻くん!!」
……あぁ、相変わらず。
泉の声は、いい声だなぁ。
耳から入って、脳内を心地よくするその声が、体を熱くさせて再び欲情する。
………泉の声は、媚薬。
どんなクスリより、僕の脳を揺らして、興奮させる。
だから、「泉」って言いたかったのに。
口から出た言葉が、あろうことか「ぁ、はぁん」だった。
………な、なんだよ。それ。
普通に淫乱、単なる変態じゃないか………僕。
「ごめんね、当麻くん。湧が変なの飲ませちゃって………。まだ、どうかある?具合悪い?」
そんな、声で………。
喋らないで………。
喋るから、また、脳が誤作動する。
「………ん、シたぁ……い。シ、てぇ……」
………またしても、そんなことを!
おばあちゃんが聞いたら、卒倒しちゃうようなことを!!
なんてことを言っちゃうんだ、僕は!!
自由になった僕の手は、怪しい器具によって無理矢理広がされた足の隙間を左手で隠して、右手で顔を隠すという恥じらいは、かろうじて僕の意識下で残っていて。
そんな恥ずかしい限りの僕を見て欲しくないからら。
僕は身を捩って、泉から視線を外した。
「………当麻くん、それ。恥ずかしいの?煽ってるの?どっち?」
「やん………」
「………ダメ………じゃん、それ」
その泉の声が、〝よーい、どん!〟みたいな合図のように響いて、同時に………。
僕の中に泉の熱が容赦なく入って、奥を突き上げる。
湧がさっき、僕の中に注いだクスリのせいか、はたまた、欲してやまなかった泉の感覚のせいか。
僕の中は、自分でもビックリするくらいグチョグチョになって………。
泉が僕の中を激しくかき乱して、奥に触れるたびに。
………僕じゃないみたいな、媚を含んだ艶めかしい声が上がる。
「ぁあっ、あ“ーっ………やぁんっ」
「だから………煽んないで、っばぁ………」
泉の動きがより一層激しくなって、その気持ちよさが、クスリでグラグラな脳天まで一気に貫いた。
………ムリ。
………これは、ヤバいヤツだ。
………ずっと、シていたいもん……セックス。
「もっと………もっとォ…………」
「………当麻……っ!!」
快楽でおかしくなってしまった乱れる体と、危うい思考の中、僕はふと、さっきの変な夢を思い出した。
あれ、凄かったなぁ………。
だって、めちゃめちゃリアルな龍だったんだよ?
後で………泉に教えよう。
だって、今は。
コレが………泉と一つになってるこの感覚から、逃れられないんだもん。
泉が僕の太腿に巻きついているベルトを掴んで、全身を揺さぶって、僕のさらに奥まで貫いた。
「……あ“ぁっ!!あ“ーっ!!」
僕の口から出る嬌声は、自制が効かないくらい大きくて、潰れていて………。
僕は………溺れるようなセックスを………。
初めて経験したんだ。
「…………」
「気がついた?」
「…………」
「当麻くん、大丈夫?さっき、めちゃくちゃ乱れてたから………」
………えぇ、そうですよ………覚えてますとも。
無意識に泉を煽って、泉のを咥え込んでガンガン腰を振って、「もっとぉーっ!」なんて言ってセックスをやめなかったのは、紛れもなく………僕ですよ、僕。
体の熱は、スッカリ覚めたのに。
全く別の、恥ずかさの熱が全身の包む。
………ぁあ、ああ。
泉の顔が、まともに見られないんですけど???
………穴があったら、入りたい。
入ったら、そこから一生出たくない。
いたたまれず、そして、耐えきれず。
僕は、両手で顔を覆った。
「………見ないで」
「どうして?」
「………さっきのは、僕じゃない」
「え?」
「………別人なので、忘れてください」
本当、なかったことにしたいくらい確実に、覚えている範囲の黒歴史を、封印したかった。
「しょうがないよ。当麻くんは、変なクスリを飲まされてたんだから。気にしないで」
………そんなに、優しいコトを言わないでよ。
恥ずかしいけど、嬉しくて。
覆う両手の指の隙間から、覗くように泉を見た。
いつもの、優しげな………泉の笑顔に、安心してしまって。
僕は無性に、泣きたくなってしまった。
「ごめんね、当麻くん。………俺、最近、当麻くん見てると自制が効かなくなるんだよ。………この間だって…。乱暴にしちゃって、ごめん」
「…………」
「………怒ってる?」
指と指の隙間から見える泉が、なんとも言えない………悲しさとか、後悔とか、全てが入り混ざった表情を浮かべるから………。
僕は、脊髄反射のように、咄嗟に泉の体に腕を回してしがみついたんだ。
「泉ー、泉ーっ!!」
激しく抱いても、乱暴に抱いても。
僕は、泉が好きで。
たとえ、泉が人以外のモノだったとしても、僕は泉が大好きで。
そんな思いが、目から、口から、少し汚いけど鼻からも微量に出てきて。
その思いを抑えることができずに、泉に抱きついて泣きじゃくった。
そんな駄々っ子のような僕を、泉はフワッと抱きしめる。
柔らかいのに、力強い。
だから………すごく、安心する。
僕の駄々っ子状態は、しばらく続いて。
その間泉は、僕に優しく言葉をかけながら、ずっと抱きしめてくれていた。
「おつかれさまです!」
結局その日は午後から大学に行って、その帰りにバイト先である「彼女の家」に向かった。
カランカランー。
ドアベルが渇いた音を立てて、センスの良い重たいドアが開くと、「おつかれ」って言うマスターと、その真ん前のカウンターに腰掛ける小さな子どもがいた。
キレイな子………。
そう思ってその子を見ていたら、バツが悪そうに僕から視線をはずす。
「マスターのお子さんですか?」
「………いや。………ってか、分かんない?」
「?」
「………湧だよ」
「………は?」
「湧なんだよ、この子」
「!!」
驚きのあまり、声が出なかった………。
そう言われてみれば、面影がある………。
でも!!
湧は、大人だったよね???
なんで、子どもになっちゃってるワケ???
えーっ?!
なんでーっ!?
「まぁ、佐々木くんはそんな反応すると思ったから、あとでゆっくり話すよ」
マスターが心底ウンザリしたような声で呟いたんだけど………僕はバイト中、小さくなった湧が気になって気になって、仕方がなかったんだ。
「ハッキリと佐々木くんに言ってない泉が悪いから………」
そう、前置きして。
マスターは、自分で淹れたブレンドコーヒーに口をつけた。
湧と泉は、少し変わった兄弟らしい。
マスターは外戚関係にあって、湧と泉が何者なのかは、詳細にはわからないそうだ。
ただ。
この2人の兄弟喧嘩は、小さい頃から半端なくって。
「冷蔵庫のゼリーを勝手に食べた」だの「分度器を勝手に使った」だの、ほんの些細なコトで勃発する喧嘩に、一族郎党迷惑を被っている。
この2人が一戦交えれば、その周りに旋風や落雷がおきる、周りの人は雷に打たれたようになったり、強風に煽られて転倒したり、そんな感じ。
マスター的には、エスパーの肉弾戦のように見えるらしいけど、ほかの人には様々な形でその戦いの様子が見えるらしく。
マスターのお兄さんには、〝ゴジラ対メカゴジラ〟みたいに映るし。
いとこの子は、〝アナコンダ対巨大サソリ〟に見えるらしいのだ。
朦朧とする意識の中、僕が夢と認識した〝龍同士〟の戦いは、実は、湧と泉の兄弟喧嘩………だったのかもしれない。
………ヤバすぎだろ、この兄弟。
「それで、どうして湧さんは、こんなになったんですか?」
僕は、小さくかわいくなった湧に視線を落としてマスターに聞いた。
湧が居心地悪そうに、肩を竦める。
「喧嘩に負けたらな、こんなんなるんだよ」
「えっ?!」
マスターは、コーヒーを啜りながら続けた。
「その日の体調とかによるんだろうけど、湧みたいに子どもになったり、泉はよく猫になってたな。毛並みの綺麗な茶トラに。あれだな。RPGの勇者みたいな感じだ。攻撃を受けてダメージ喰らったらちっちゃくなるだろ?あれだよ、あれ」
「………それって、大丈夫なんですか?」
「本人達がなんともなきゃ、大丈夫だろ」
………そんな、もんなのか???
「まぁ、佐々木くんも。泉がイヤになったら全力で逃げろよ?これ、マスターとして忠告ね」
「………はぁ」
そう言ってマスターは、飲み終わったコーヒーカップをカウンターに置いで厨房へ入っていく。
小さな湧は、床に届かない足をプラプラさせて、今日、本人が原因となる一連の出来事を黙秘したまま、僕とマスターの話を聞かないフリをしていて。
今なら、僕も湧に勝てそうな気がする………なんて、卑怯なことを考えながら。
僕はマスターが飲む終わった後のコーヒーカップを洗った。
………よく、考えてみろよ?
今のマスターの情報って、よくゲームの攻略本に載ってるような、隠れてアイテムを助言してくれたようなもんで。
泉が何者か………普通の人ではないってことは、分かったけど………依然として、その正体は不明のまま。
………でも、そんな泉が。
不思議と怖くない自分に、少し驚いていたんだ。
むしろ………もっと、知りたい。
本当の泉を、もっと知りたいと思ったんだ。
「大丈夫?今日は、やめる?」
バイトが終わって家に帰ると、泉が優しい笑顔で待っていて。
そして徐に、泉は僕を玄関からお姫様抱っこ状態でベッドへ運ぶと、真綿に触れるような、繊細なキスを僕に落として聞いたんだ。
「………大丈夫だよ。………むしろ、抱いて欲しいくらいだ」
「どうして?俺………あんなに酷くしたのに」
僕がいない間、泉はどうやら自己嫌悪に陥っていたらしい。
よく見ると、目と目の周りがほんのり赤く染まっていて………泣いていたんだ、ってのが手にとるようにわかった。
僕は、泉の広い背中に腕を回す。
「どうして、だと思う?」
逆に質問をされた泉は、目を少し見開いて首を横に振った。
「泉をもっと、知りたい。………肌を重ねるたびに、キスするたびに。僕は泉の中に入り込んでいくみたいな………。だから、シたい。………だから、抱いてよ………泉」
僕は泉のシャツをめくると、均整のとれた胸を手でなぞって………。
その先にある小さな膨らみに、歯を立てた。
ともだちにシェアしよう!