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   最初にオナニーをした時に想像したのが、彼女とそういう行為をするいつぐのその彼女の『位置』を自分とすり替えてのコトだったからなのか、俺は自然と無意識に、毎回自分が受け入れる側……オンナの立ち位置となって自身を慰めていた。  しかもそのせいか、次第に前を弄るだけじゃ物足りなくなっていき――気づけば何の疑いもなく、後ろへと指を這わせる行為もするようになっていった。 「あっ、ああっ…♡ 奥ぅおくっ指きてる、いつぐっ、いつぐの指気持ちいい…♡♡ ふ、ああっ♡」  じゅぽじゅぽ、ずぷずぷ、  涎とローションでぐちゅぐちゅになったアナルに指を一本、二本…三本と増やし出し入れしていく。  意外としっかりとゴツゴツしているいつぐの指先を思い出しながら、卑猥な音を部屋中に響かせる。  ああ、あの手で、あの指で身体の至る所を触られたい。  ……指だけじゃない。 「っ、いつぐのちんこで、俺のアナルっ…けつまんこめちゃくちゃにされたいからぁっ…♡♡♡ あ、んああぅ♡♡」    アイツのちんこで、俺をどろどろになるまで犯してもらいたいんだ。 『指だけじゃ足りないんだ? ふふっ矢代はほんとえっちで欲張りだなぁ……オレのちんこで、そんなにぐちゃぐちゃにされたいの?』 「うぁっ、してっ……いつぐのちんこで俺をぐちゃぐちゃにしてっ、俺のおまんこでいっぱい射精してぇ…♡♡♡」  想像上のいつぐの勃起ちんこで後ろをずこずこと責められる行為に酔いしれ、俺は益々後ろの指を勢いよく動かしていき、次から次へと下品な単語を口からも吐き出す。  ……本物のいつぐの息子は、勃起したちんこは一体どんな形で、どのくらいの大きさなのか。  見たことないけど、俺よりも大きかったら……っ、ああ、勝手に喉を鳴らしてしまう。  オンナと付き合っていた当時は、フェラはほとんどしてもらったことなかったし、俺自身もそこまで興味はなく、たまにオンナの方がしたいといってそれでさせていた、その程度のコト。  けれど、いつぐのなら、 「はふ、いつぐのちんこっフェラしたい…♡ いつぐのちんこ舐めたいよぉ♡♡」   いつぐのちんこで後ろをたっぷり犯される妄想をしながら、同時にそんなことで頭の中をいっぱいにさせる俺は……どれだけ、頭の中が猿になってしまったんだ。 「ああっ、そこぉ♡ ちんこっ、いつぐのちんこでイクっ…イクイクぅっ♡♡ んあああっ…♡♡♡」  びゅる、どくっどぴゅうぅ♡ 「……は、はっ、ん…♡ ……っ、はは、」  二回目だっていうのに勢いをなくさずに射精された精液や、アナルから太ももへと伝う色んなモノが交じり合った汁を見つめながらも、俺は自嘲気味に笑う。 『…ああ。まぁた家に親いないから、遊ぼうってよ。…どーせセックスしたいだけじゃねぇか。どんだけサルなんだか』  かつての彼女、東子からのセックスの誘いに対し零した台詞が、脳内を駆け巡っていく。    ……ほんと、偉そうに何言ってたんだか、あの時の自分は。 「――…俺こそ、立派なえろ猿じゃねぇか……笑えないわ、マジで」  そう言いながらも、結局俺は今夜もまた、現実では呼べないアイツの名を声高くしながら呼び続けるのだろうな、きっと。

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