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第2話
「るい、…涙…起きろー」
ゆっくり瞼を開く。
見慣れた夢からやっと解放されたと思えば一番の悩みの種である兄さんが目の前にいる。
起こしにくるのはいつだって彼だった、
「にいさ…ん」
「そー、お兄ちゃんだよ。ほらほら、早く起きて」
ワシャワシャと頭を撫でる彼はいつもと変わらない笑みを浮かべていた。
凛と蓮を起こしてくるね。と言って部屋から出ていった。
無駄にでかいこの家には俺達 柊兄妹5人で暮らしている。
長男である莉杜(りず)兄さん。次男の俺、涙(るい)。真ん中の三男遙(はるか)。そして一番下の双子 蓮兎(れんと)、凛音(りんね)
両親は現在進行形で外国にいるため会うことも少ない。
まぁ、養育費はしっかり払ってくれているし、兄さんはしっかりしているから苦労はなかった。
欠伸を一つしてベッドから降りる。
今日も熟睡はできなかった。
眠くて、眠くて仕方がないが、兄妹の前でそんな顔はできないきっとまた、心配させてしまう。
階段を降りてリビングに行けば、もう既に高校生である遥が身支度を済ませ、朝食をとっていた。
「おはよう、遥。相変わらず早起きだね、」
「はよ、…」
表情を変えないでそう呟く彼はなんとなく近寄りがたい雰囲気が出てきた。
高校生だし、難しい時期なのかもしれないが、素っ気なくされるのは兄貴として寂しい。
仕方ないかなぁ、
と呟いて彼の隣の席に座る
今日も変わらず美味しそうな朝食がならんでいた
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