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第27話

 後悔したってもう遅い。  「よし」をしてしまったのだ。  餌にかぶりつく犬のように男は俺の下半身に喰らいついた。  指をぶち込まれると覚悟してたのに、最初に喰らいついたのは、散々我慢させられていた俺の性器で。  男の大きな口に飲み込まれ、しゃぶられ吸われ、唇で扱かれ、裏の筋まで舐められた。  俺は口を抑える。  声が漏れそう。  でも、声響くし。    「んっ・・・ああっ・・・」  それでも漏れる声。  腰が勝手に動いてる。  止まらない。  ぐちゅぐちゅ響くヤらしい男。  俺のをしゃぶりながら、俺の顔を上目遣いで見てるくる男のオレンジ色の目。  そんなとこ・・・ああっ気持ちいい・・・。  俺は身体を震わせて、男の口の中に放った。    男の大きな喉が動く。  コイツ飲むんだよ。       あんなのを。  それにゾクリとしてしまう。  もっとほしいとでも言うかのように、出したばかりの場所を吸われ、舐められ、俺は呻いてしまう。  「気持ちいいか?・・・もっと気持ち良くしてやるからな」  男は俺に囁いた。    男は俺の脚を広げて腰を持ち上げた。  俺の家の風呂は古いが広い。  古いとは言っても、改装されてるからそういう意味では古くはない。  元々風呂のない作りだった長屋なのだ。  もともとは部屋だった場所を無理に風呂に改造しているので・・・風呂はかなり広いのだ。  だから男同士、風呂の床で抱き合っていても余裕はあるんだが、上にのしかかられてる俺の背中は硬い床のせいでちょっと痛い。  俺は呻いた。  男は慌てて俺の脚を下ろす。  そして、風呂の戸を開けてでていくと、バスタオルを何枚か持ってきて、俺を抱き上げ、床に敷いて、また俺を横たえた。  「・・・・・・ちゃんと布団に運んでやりたいけど、オレにももう・・・余裕はない」  男に首に、キスされ囁かれ、不覚にも、キュンとした。  俺のこと好きなのがメチャクチャ伝わるから。  何より、男はまだ一度も出してない。  ガチガチの凶悪な男のソレは濡れてる。  コレつらくないの?    「お前も一度、出せよ・・・辛いだろ、してやる」    俺は多分もうおかしい。    俺は起き上がり、男と座ったまま向かいあった。  そして、男のどでかい凶器みたいなそれに手を伸ばしたんだから。    男は驚いたように目を見張り、でもすごく嬉しそうに笑った。  整ってはいても、狂気や凶暴化さが滲み出てくるその顔は、タトゥーがなくてもヤバいのだけど、こんな風に笑うと。  俺とそんなに年の変わらないガキに見える。  俺は熱くて硬いそれを頑張って扱く。  男が俺にしてくれたみたいに、先の穴のとこグリグリしたり、でかくて重い玉まで揉んだり。    男は気持ち良さそうに目を細め、たまに低く唸った。  俺の髪を撫でたり、頬を撫でたりしてくる。  嬉しくてたまらないみたいに。  それが。  それがどうにも可愛くて。    もっと気持ち良くさせてやりたくて。  ・・・俺はコイツに気持ちよくさせられすぎて、おかしくなってんだ。  俺はどうかしてたんだ。  俺は床に伏せるようにして、男のソレをくわえたのだ。  でかすぎて、先しか咥えられないソレを。  男が俺にしてくれたみたいに。  気持ち良くなって欲しかった。  だってなんだかわかんないけど。  可愛くなってしまってたんだって。  俺は。  本当にどうかしてる。  

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