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078 コレ、楽しいかも:R ※小スカあり
浴室にひとりじゃないって状況は、あんまり経験がない。
セックスの相手と事後のシャワーを一緒にっていうの、したことないから。一番長くセフレだった清崇 とも、ない。
5歳くらいまでは大人がお風呂の面倒をみてくれてたはずだけど、それは抜かして。よく覚えてないし。ただ必要な付き添いってだけだっただし。
物心ついてからのは、小中学の修旅。みんなで大浴場。
あとは。
中学の寮で、友達とアナルの事前準備をした時と。ネコの経験がない男にアナルの事前準備を教えた時と。スカトロ嗜好の男に頼まれて、いわゆる……聖水をぶっかけた時。そのくらい。
SMプレイはしても、スカトロには興味ないっていうか。何かと面倒だし。
その場面を見られて興奮する男は、羞恥より喜びの顔するから楽しくないし。羞恥心ある男は嫌がるだろうし。嫌がる男にさせるのは楽しそうだけど……そこまでしたい相手っていなかったんだよね。
排泄管理がしたいとかも、ないし。
だから。
思いつき、だった。
久々のセックスで足腰がおぼつかない紫道 を支えて浴室に来て、バスタブのフチに座らせて。お互いの身体をシャワーで流して。軽く洗おうとボディーソープを手にしたところで。
トイレにいかせてくれって、紫道に言われて。
いいよって言わず。
サッと泡立てたソープをなすりつけた。紫道の胸に。
「おい……ッ、つッ……!」
抗議の声を気にせず、乳首をつねって擦り。
「ここでしちゃえば?」
提案しながら、広角が上がる。
思いついたから。
ここで。
僕に見られながら。
オシッコさせようって。
羞恥、感じるよね?
その顔が見たくなった。
「んッ、やめろ……さわる、な……ッ」
泡のついた手を、乳首から股間へ。
萎えかけてた紫道のペニスが、手のひらの中でグッと硬くなる。
「勃っててもオシッコ出来るでしょ」
「……トイレに、行く……ここじゃっ……」
立ち上がろうとする紫道をまたいで、腰を少し落とし。ペニスを触れ合わせる。
「ねぇ、ここでやろっか?」
さっき射精してない僕のペニスも、ずっと半勃ち状態で。今はさらに硬度を増してる。
息を詰めながら視線を落とした紫道の目にも、それは明らかで。
「後ろから犯したい。今すぐ」
「じゃ、あ……部屋戻って……」
「待てないの」
ナカにまだほしがってる紫道を焦らして、休憩しようって中断したのは僕なのに……勝手な言い草。部屋まで10秒で行けるのに。
でも。
紫道は揺れる。
やさしいし。
僕に甘いし。
自分も、今すぐほしいから……かな。
つき合うようになって。ただの友達の時より、紫道の思考がわかる。
あと、ひと押し。
「このまま挿れてガンガン突いてイッたら、きっと漏らしちゃうんじゃない? それもいいけど……オシッコするとこ、見せて」
「なん、でそんな……」
素で理解出来なそうな紫道に笑いかける。
「嫌なのは、恥ずかしいからでしょ? 恥ずかしがるきみを見たいの。ソレが快感になるんだってば」
「……興奮するのか」
ちょっとの間のあと、尋ねる紫道。
「お前にとっちゃ、そういう……プレイの一種なんだな?」
「まぁ、そうかな。見たいって思ったの、きみが初めてだけど」
軽くくっつけてるペニス。話してる間に、2人とも勃ち具合は進んでて。交ざる体温と微妙な摩擦で。もとから高まってる欲情は、否が応でも上昇してく。
どうしてもってわけじゃないし。
ほかに攻め方いっぱいあるし。
なんか、本当に今すぐ犯したくなってきたし。
ここは引いて、さっさとトイレ行かせようか。
それとも。
もう、突っ込んじゃおうかなぁ……。
「わかった」
後ろ向いてって言おうとしたら、紫道がオッケーした。
「え。ほんとに?」
「ああ……少し離れろ」
僕から目を逸し。
「かかっちまう」
早くも、顔を赤く染める紫道。
思ってたより……コレ、楽しいかも。
羞恥心煽るための言葉、口にしないほうがいいよね。気が変わったらつまんないもん。
素直に従って、紫道の身体から二歩分離れる。
「もっと向こう行かねぇと……汚ねぇだろ」
「全然。流せばいいし。飲むわけじゃないし」
セックスした相手のオシッコがちょっとつくくらい、汚いって感覚なかったな。
そもそも、アナルにペニス挿れてるしさ。
「気にしないで、していいよ」
正面からガン見する僕に、何か言いたげな目を向けて口を開き……閉じて横を向く紫道に。
「こっち。僕を見ながらして。きみも……気持ちよくなるから」
たぶんね。
紫道はきっと、羞恥に快感得るタイプ。
「バカ言うな……」
かなり赤みを増した顔で、紫道が深く息を吐く。
「じゃ……する、ぞ……」
なんだかんだ言って。僕を見て。ペニスに手を添えて。
排泄行為っていう秘密をさらけ出そうとしてくれる紫道は、かわいい。
湿度の高い浴室に、湿った沈黙。
「出ねぇ……」
吐息がちな紫道の声。
「やっぱ……見られてちゃ……」
オシッコしようとしてるだけなのに。羞恥で赤面して、切なげに眉を寄せる表情……そそるなぁ。
「出来ねぇ……悪い」
僕の趣味につき合わせてるのに。申しわけなさげに謝られると、そそられる。
「いいよ」
すごくしたかったら、嫌でも出るだろうし。
そんな完勃ち気味じゃ、まぁ……尿意より、ほかに意識いっちゃうだろうし。
ガマンしてるんじゃなきゃ、いい。
潮吹いたから、そんな水分溜まってないだろうし。
けっこう楽しめたし。
「後ろ向いて手ついて、脚開いて立って。先にザーメン出させてあげる。イキたいでしょ?」
羞恥と劣情の混じった顔で僕を見つめる紫道に、笑みを見せる。
今の僕、きっと飢えた獣の顔してる……飢えてるから。
そこそこ満たされても、まだまだ足りない。
返事を待たずに浴室のドアを開けて、洗面台の棚からワセリンのボトルを取る。
アナルの中まだ洗ってないから、ローション残ってるし……これでよし。
ペニスにワセリンを塗る僕を見て、紫道が黙ったまま腰を上げ。こっちに尻を向けて脚を開き、浴槽のフチに手をついた。
「早く……来い」
乞われて男抱くの、気分いい。
今までに何度も味わってるこの高揚感だけど。
紫道だと、マジで格別だ。
「うん」
目の前の引き締まった尻たぶを広げ、アナルを剥き出しにする。赤い肉の口がひくひくして中を埋めてほしがってるそこに、ペニスをあてて。
躊躇なく突き挿れた。
「いッうあ……ッく、はッあ……ッ!」
苦痛に上げる声も。
痛みに締まる括約筋の刺激もいい。
紫道の腰を抱え、ペニスを握る。扱く。アナルを犯しながら、ペニスもかわいがる。
どっちも、最初から容赦なく。
「うッああッ、れいじッ……アアッ!」
喘ぐ声は、もっといい。
「イッちゃえ、紫道……」
背骨に沿って舌を這わせ。脇の下を舐め、二の腕の内側に咬みついた。
「ッア……ひ、あッい、くッ……んッアアア……ッ!」
手の中のペニスがビクビクし、精液が飛び散る。
ナカの肉がうねる。
ペニスは放してあげて。ピストンは止めず。
「気持ちいい……僕もイこうかな」
「……ッれい、じ……あッうッ……ひッああ、あッ!」
ガクッと落ちそうになる紫道の腰を跳ね上げるように突く。
奥にペニスを埋める。
奥の窄まりを、ガンガン穿つ。
「やッア、ア……アッイクッ、なかッ! くッうッ、アアアッ……ッ!」
「んッ……」
ドライでイッた紫道のアナルに喰いつかれ、イキそうになったけど……こらえる。
もう少し。
もう少しだけ……。
「ッあ、れいッじッ! やめ……あ、漏れ……出ちま、うッあッあ……」
ビシャビシャ、足元にあたたかい液体。匂いもちょっとある。
「ごめ、ん……ションベン……」
潮吹いたんじゃなくオシッコだって、紫道は自覚してるみたいだ。
「右、向いて」
唐突な指示に。反射的に従った紫道と、鏡越しに目を合わせる。
前と後ろで立て続けにイッてとろけた瞳に、羞恥と狼狽えと快感ミックスで上気した顔。
見たかった顔。
エロくて、すごくいい。
「あやまんなくていいの。見たいって言ったじゃん」
ヤバ。
もう、ガマン出来ない。
「イカせて」
腰を入れて、アナルの中を抉る。大きくグラインドしてナカを掻き回し、奥にハメる。ハメて抜く。
一気に自分を追い詰める。
「ッ! ッア、ア……ッッ!」
掠れる紫道の喘ぎ。
擦れる粘膜からペニスの根元に集まる快感。膨らむ快感を、今度は止めず。
「イク、よ……ッ……んんッ……!」
紫道の体内に。思いきり精を吐き出した。
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