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146 マジ、悪くない:R
ベッドで待っててって言われて。ずっとじっと待てるほど、この欲は弱くなくて。
ローションを用意して。使いたいモノも用意して。少し待ってから、バスルームへ。
もう、濡れた床でも洗面台の上でも硬い床でもどこでもいい。早くやりたくて。紫道 が上でも下でも何でも。とにかく犯したくて。
やる気満々で行ったら、紫道は歯磨き中で。隣で一緒に磨いて、終えて。確認しときたかったことを確認したら、紫道からキス……今まであったっけ? こんな、性急なやつ。熱いやつ。
不意のことで、重心崩してよろけちゃった……ら。また、心配された。
心はもちろん、身体も本当に平気なのに。腰に少々痛みが残ってても全く問題なく腰振れるし。アナルは切れてないし使わないし。ほんの少しのやられたダメージなんかより、この焦燥感をどうにかしなきゃ!
で、押し倒そうとしたら。
抱っこされた!
コレも不意のことで。子どもの頃に何度か、倒れて抱きかかえられて運ばれたのを抜かせば。こういうの、したこともされたこともなく。初めての経験で。なんだろ。なんか変な感じ。
だけど。
悪くない、かな。
何でかは、わかんないけど。
そして。
ベッドに到着して。
紫道の口から『まかせとけ』ってセリフと、キス再び。
ほんと、カッコイイな。男って感じ。だから……燃えるの。簡単に屈しない強くてイイ男を、犯してとかして泣かせてほしがらすの。肉体が得るどんな快感も敵わない、心身ともに満たす快楽。
今、ものすごくソレがほしい!
「はっ、あ……もう、早く……」
唇も舌も気持ちいいけど、挿れたい。ぺニスを。ナカに。
「わかっ、た……今……」
紫道が身体を起こし。
「ッん……!」
僕のぺニスをくわえた。
熱い舌が這う。吸いつく粘膜。撫でる歯先。
テクニカルなフェラじゃない。今日出した分の精子はまだ生産が追いついてないから、射精するには時間がかかると思う。けど、イイ。すごく。
攻める過程でぺニスを押し込んで口内を犯すのと違う。快感でろくに動けない頭を掴んで腰を振るのと違う。
自発的に。
自分の中に挿れるために。
ほしくてくわえてる。
しゃぶってる。
僕のぺニスを。
紫道が。
うん。悪くない。
「はぁっ、玲史……」
フェラをじっくり楽しむには短い数分で、紫道が顔を上げた。
当然、フェラで僕をイカせる気なんてないだろうし。くわえる前から硬度は十分だったし。僕が早く挿れたいの、知ってるし。
紫道も早く挿れたがってる。
だから、躊躇はなしで。脇に転がってるローションのボトルを取り、その粘液を自分のアナルに塗り込める紫道。
顔が赤いのは、興奮してるせいだけじゃないよね。目、伏せてるもん。
ガン見されながら指入れてアナル広げるの、恥ずかしい?
クチュクチュ音立てて。
声、出ちゃうのガマンして。
バキバキのぺニスからカウパーたらして。
お前のちんぽがほしい!
全身でそう言ってるんでしょ?
百点満点のジェスチャー。
僕の目の前でオナるみたいに恥じらう姿を見て楽しんだのも、ほんの数分。紫道が僕をまたぎ。上を向いた僕のぺニスの先に、解したアナルを合わせ。
「挿れるぞ」
「うん」
待ちきれないのに待った。手を出さず。口を出さず。
ソレが報われる……。
「ッ……あ」
ぺニスがアナルの襞を捲き込みながら肉に埋まるこの瞬間がたまらない!
「う、くッ!」
わりと一息で亀頭部分を挿れた紫道の、苦痛と快感が同時にきたっぽく歪む顔をを見るのも。
「あぅッ……つッ、はぁ……あッ……!」
自分で腰を沈めつつ漏らす声。濡れて揺れるぺニス。震える腹筋。途切れる息。
そして、僕に向ける欲望の瞳。
たまんない。
でも。
これからが本番。
「動いて。ちゃんとイイトコにあててね。そこ擦ると、僕も気持ちイイから」
「わかッ……くっ……ッッ!」
紫道の声音が上がる。
前立腺への刺激。ピンポイントであたると、痺れるもん。
まだ1回も出してないし。ぺニスもボールもパンパンだし。いつになく積極的に欲情してるし。すぐイキそうかな。
「ッあ……う、玲史ッ……」
「止まんないで。きみが抱いてくれるんでしょ? ソコで」
で、グズグズのドロドロになってくれるんでしょ?
「あ、あ……今日は、俺が……うッ! んッうッ……ッ!」
勢いよく腰を上下した4回め。ぺニスを包む腸壁が震え、紫道がイク。
上に飛んだ精液がみぞおちにかかって、あったかい。
「はぁっは、あっ……悪い、れい……じっ」
快感が弾けて潤んだ瞳ですまなそうに見つめられ、笑みがこぼれる。
「全然悪くないよ。どんどんイッて。きみのナカ、気持ちいし。イク時ビクビクするの、特にイイ」
「わかった……お前、がイクまでっやる……ぞ」
息荒く、薄く微笑む紫道がかわいい。
「うん。早くイカせて」
休む間はあげない。
早くはイけないし。イク気もないけど。
僕を気持ちよくさせようとがんばる紫道が見たい。
自分のほうが快感に追い詰められて。
自分で自分をとろけさす紫道が見たい。
半分飛んでも、必死に腰振る紫道がみたい。
見せてくれるよね?
「ッは、まかせ……ろッ……うッあ……ッ!」
前にグラインドさせた腰を後ろに落として、紫道が天を仰ぐ。
今の。前立腺のしこり、僕のカリにモロ引っかけた。痛いくらいの快感なはず。イッたばっかで敏感だろうし。
次も近いかなぁ。
「んっ、ソレ好き。続けて」
お願いするテイで。
「きみとするの、気持ちイイ……ずっと、ほしかった」
でも、攻めの気分。
「れい、じ……くッ!」
素直に。ダイレクトに弱いトコロをつつく動きを繰り返す紫道。
「あッ……アアッ! もうッ……」
「いいよ。イッて」
「ッう、アッッ……ッ!!」
2回めの射精で震える身体に汗が光って。筋肉の曲線に沿って伝う。
透明と白濁の液体。どっちも卑猥でキレイ。楽しくて気持ちよくて。興奮しまくりだ。
「紫道……気持ちい、もっと……」
もっといっぱい。
いっぱいほしい。
きみの全部、ほしいなぁ。
「ああ……いくらでもッお前……に、好きなだけ……おれ、を……くれてやるッ」
聞こえた?
声に出してない声。
さすが、紫道。特別で。つき合ってる恋人で。好きだと思う男。
セックスで心が通う……なんて、勘違い。肌を合わせたって、心は触れ通じもしない。身体は身体。そんなの、不本意に犯されたことがなくたって知ってる。
だから。やっぱり。
紫道は特別で。つき合ってる恋人で。好きな男。
ほら。
僕も聞こえるっていうか、わかるもん。
俺が動けるうちは、お前は動くな。
そう言ってる。
オッケーだよ。
まかせとく。まだ。今は。
紫道が僕のぺニスをイイトコロで擦る。アナルの口で扱く。
快感の波を捌くの、大変そうで。時々、律動のリズムが乱れる。
「くッ……う、あアッ……ん、ふッア……ッ!」
喘ぎも抑えられなくなって。その声もだんだん甘くなってきて。いろいろ制御しきれなくなってきて。それでも、がんばる紫道がいじらしい。
ケツで抱くって言葉通り、自分からしてるのに。攻めてる感じはなくて。一生懸命で。
そのせいなのか。
攻めるのが好きでサドな僕が楽しめてる。楽しんでる。
されるがままっていうか……抱く相手に好きに動かせてあげるの、初だけど。
マジ、悪くない。
紫道だから?
好きだから?
でもさ。
攻めたいよね。
気持ちイイし。楽しいし。紫道はちゃんととろけてきてるし。
でも。もっと。
淫らに乱れさせたいの。
ガッツリ攻めたいの。
3回めイッて。4回めイッたのはもうビシャビシャだったから。
そろそろ、ドライでじゃないとイケなそうだし。
自分で奥を突くのは、まだ難しいみたいだし。
もう、腰ガクついてるし。
ナカがビクついても、イク前に動き止まっちゃうし。
すごく……イキたそうな瞳してるし。
紫道が動けなくまるまでは……って、下から突くのガマンしてたけど。
「ねぇ、動いてもいい?」
もう、いいよね?
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