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148 かわいいしかない!:R
初めてだ。
抱いてる男をこんなにイキまくらせてるのに、まだ足りないのは。
こんなにエキサイトするのも。
こんなに全身気持ちイイのも。
こんなに欲が尽きないのも。
こんなに、バキバキ状態が続くのも。
相手が紫道 だから。
それはもうわかってる。セフレやアソビ相手と違ってトクベツ。つき合ってる恋人。好きだなぁって思う男。
そのほかに。
博己 たちに犯されたあとだからっていうのは、確実にある。
嫌々のセックスのストレス。ネコで何度もイカされたストレス。その分の不満が爆発して、興奮過多。快感過多。欲求過多状態なの。それを満たせるセックスをしてるんだもん。やる気リミッターブチ切れは当然。
今日分の精子をすでに放出させられてるせいで、持続時間もぐんと増し。
あとは。
紫道が。
どうしてか、わからないけど。
すごいの! 積極的で、貪欲で……エロが過ぎてるの!
ずっと前から目つけてて、ようやく落としたし。好みの男だし。学祭の夜に抱いて、期待を裏切らなかったし。昨日もよかったし。紫道とやるのすごくイイってわかってたけど。
「ア……れいじッ! はッんッ……れいッ……」
「ん、はい……ッ」
紫道の腰を放して上体を前に倒し。唇を重ね、開いたままの口に舌を入れて舐め回す。歯茎と頬裏。上顎。舌。
正常位で攻め始めてから、紫道が深いキスをほしがるの。何度も。
そして。その度に。僕の背中に脚を絡めて、腰をグッと押しあててくる。自分で、僕のぺニスを深くのむ。
「ぅアッ! か……ッア……ッ!」
「またイッた……っていうか、もうイキっぱだね」
強くなったり弱くなったりするだけで、ナカの痙攣は止まらない。
コレ、紫道にしたらかなりツラい。ツラいのに比例して快感も強いやつ。
そうなるように攻めてるからいいんだけど、自分からそうなるような積極的な動きを紫道がするって……イイ。
「ッは、れいッじ……もっとッアッ……くぅッ……!」
しかも。ねだるの。
イッてるのに。汗だくの身体震わせて。息継ぎキツそうなのに。腰カクカクなのに。
ほんと、たまんない! ほんと、どうしたの?
こんな積極的じゃなかったじゃん。
こんな貪欲じゃなかったじゃん。
こんなエロくなかったじゃん。
昨日と今日の間に何があったの? 僕のアレ以外に。
「好きなだけあげるよ」
僕の声、紫道に聞こえてない。飛んじゃったから。
飛んじゃダメって言ったけど、まぁ……仕方ないよね。限度ってあるから。
でも。
「ツッ……! アッ、はぁッはッ……んッア、れッ……いじッ!」
首の上のほう、耳の下らへんを強く咬んだら。紫道が醒めて喘いで僕を呼ぶ。
今日の紫道は、飛んでもすぐ醒める。で、また飛んで醒めて……を、繰り返してる。何度も。
乳首も上腕の内側も咬んだけど。首の左側が一番多いせいで、皮膚切れちゃって血まみれ。
「気持ちイイ? もっと?」
「んッ……れ、い……す……ッ」
聞いても、ちゃんとした返事はない。
「ちんぽほしい。もっとハメて。ちんぽちょーだい。ちんぽ大好き。ほら、上手にオネダリして」
「は……イッ、うッ……!」
もう、言わない。言えない。
少し前までは、ちゃんと言えたのに。恥ずかしいセリフを恥ずかしがりながら。欲望を言葉にして、興奮して。
もう、無理っぽい。
トロトロだもん。
身体も頭もとけて乱れて、快楽に溺れてる。
そして。
望んだ通り。
「は、ア……れい、じ……れいじ……アッ」
僕の名は忘れない。忘れてない。
今の紫道は。
快楽と僕だけしかいないところにいる!
「もっとあげるね。奥の奥、よかったでしょ?」
アナルから入って直腸の奥。その窄まりを抉じ開ける。結腸の口。そこの肉にペニスが刺さる衝撃は別格。内臓が破れるような恐怖。立ち入り禁止区域に入っちゃったみたいな背徳。苦しいだけの男もいるけど、快感を得られる身体なら……でたらめに気持ちイイトコロ。
怖いのにイイ。苦しいのにイイ。怖くて苦しいのが、よくなる。
紫道の身体がぐずぐずになってから、つついて徐々に柔らかくしてから。紫道のそこを突いた。反応は上々で、硬直した身体は跳ねてイッて。潮も吹いた。
ソレをもう一度。
何度も続けるのは負担が大きいから、結腸攻めは今日はこれで終わり。
広げるように尻を持って、腰を入れて紫道を突く。
締めつけるアナルの口。ナカのやわらかい粘膜。行き止まりの硬いとこを越えた先の肉に、ペニスの先を埋める。
「ッッッ! れッ……!」
衝撃に強張る紫道の中。奥の熱い肉でペニスを扱く。ゴリゴリ。半分戻って、勢いよく突く。ゴリュゴリュゴリュ。ガンガン突く。
「ッかッはッ! ッア……ふ、アアッアッ……ッ!」
すでにイキっぱ状態の紫道がさらにイク。もうずっと、ドライで。
激しい痙攣。
連続。
あー気持ちイイ。ほんと、イイ!
そろそろ、イッてもいいかな……。
紫道はとっくに限界っぽいし……。
「ハァハッ……うッア……ッ! れッい……じ……ッア……ッ!」
快感に悶えながら、紫道が僕を呼ぶ。
ピント外れた瞳で。涙目で。ヨダレ垂らして。エロい顔。辛うじて飛んでないけど、意識なんかモザイクでしょ、もう。
それでも。
僕を呼ぶ。呼んでくれる。
ほんと……。
かわいいしかない!
紫道が、ブルブル震える手を伸ばす。
「ッッれい、じ……ッ」
「んッわかった……」
紫道の腰をシーツに下ろしてキス。
酸素が不足しないように。唇を塞いじゃわないようにして。腰はスローで振りながら。
「ハァ……れいじッ……ッ、うッア、ウッ……!」
「またクる? あッイイ……僕もイこう、かな……」
ずっと溜めてた快感を放つのは強い刺激で、とは限らない。
かなり長く続いてる緩い快感と激しい快感に耐えたペニスは、肉体的にはいつでもイケる。一歩手前にある絶頂にGOを出すのは……脳? 精神? 心? 気持ち?
「れ、いじ……ッす、きだッ……アッ! すきッ……れいじ……ッ!」
すき……? 好き……。
「ッん、あ……紫道、イクッ……!」
「ぅ……くッアアッ! ヒッア、れいッアアアッ……ッッッ!」
今日はもう、かなりの回数イッてるけど。精神的な体感では久々な、深くて強烈な快楽に身体が沈むみたいに射精する。脈動するペニスを包む紫道も大きく脈を打つ。
気持ちい。満足。最高!
「は……あ、紫道……」
見ると、紫道は白目剥いてる。
あ……飛んじゃった。
ラスト、一緒にイケてよかった。
最高、気持ちよかったね。
「お疲れ」
痛みで起こすことはせず。紫道の中からペニスを抜いた。
さすがに、もう……体力が尽きちゃった。
動きたくない……けど。
あともうひと踏ん張り。
枕の向こうに用意してあったアイテムたちを取る。脇に転がるローションも。
「僕も好きだよ」
意識を手放した紫道の。真っ赤に開いたアナルに、ローションをたっぷり注いで……ゆっくりと、エネマグラを挿入した。
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