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第9話(4-1)※微R18
6月某日
2240
都内barにて
「あれっ? 誠一くんだっ! 久しぶり!
珍しいね、一人?」
たまには一人で飲みたくなった翔は馴染みのbarを訪れた。
Linksのギター、誠一と店内で会うと"隣いい?"と声をかけカウンター席に座った。
「待ち合わせ?」
「そうですね。遅れてるみたいですけど… 」
「そっか。あ、俺も同じの。」
オーダーを済ませて誠一のキレイな横顔を眺める翔。
「何か…?」
「いや、こんなイケメンを待たせるカノジョってどんな人かなって。」
「ははっ(笑)
まぁ、彼女…ではないですけどね。」
確かに彼女なら食事をしてから一緒にbarに来るだろう…。夜の相手だと推測した翔はなるほど、と頷いた。
「モテモテな誠一くん、ちょっと相談に乗ってもらっていい?お礼にゴチるよ。」
「はぁ。僕で良ければ…いいですよ?」
「ありがと!相手来るまででいーから!」
自分のドリンクを受けとると残りが少なくなっていた誠一のお代わりを頼み、翔が切り出した。
「んと、セフレに本気になっちゃって、恋人になって欲しいなって思ってるんだけど、どーしたら発展出来るのかな?」
「それは…あんまりオススメしないですね(苦笑)」
「あ。誠一くん的に難しい…?(苦笑)」
「基本的に本命とセフレって全然別じゃないですか?相手も割り切りでってスタートだからけっこう難題ですよ?」
「だよね……。
これ!この前光輝くんに相談したらめちゃくちゃ怖い顔で睨まれて、1時間くらい説教されたよ…(苦笑)」
「ははっ(笑)…でしょうね。」
「心だけじゃなくて魂から入れ換えろとか、本気なら相手にそれなりの覚悟と誠意を見せろとか言われて…(苦笑)
人生の成功者にアドバイスもらいたかったのに、あの人全然甘くなんないね?」
結婚したばかりなのに光輝のストイックさは相変わらずのようだ。
"俺の友達はなんであんな男と結婚したんだろう?"と呟く翔。
「翔くんを本気にさせるってどんな子なんですか?」
誠一が尋ねるとよくぞ聞いてくれたと翔は語りだした。
「スゲーキレイで、顔も身体も整ってて、めちゃくちゃ才能があって、ツンデレでエロカワイイ年下の男の子!!」
「あれ? 男の子…?(苦笑)」
誠一もよく知った顔の片割れだが、そこはまだ言わないで置く。
「そー。
そこも問題で…!
聞いてくれる?待ち合わせヘーキ?」
スマホを覗く誠一は小さくタメ息をついた。
「向こうの仕事が長引いてキャンセルになりました…ので大丈夫ですよ。」
「誠一くんでもドタキャンとかされるんだね?!」
「全然ありますよ。
そんなもんですよ、僕なんて(笑)」
「ごめん、ちょっと親近感湧いて嬉しい(笑)
よし、飲もうー!」
少しアルコールの回ってきた翔は雑談を挟みながらも想い人との夜の悩みまで相談し始めた。
「どっちが上か下かって毎回揉めるんだけど、俺は絶対ヤツが下だと思うわけ!
抱いてる時別人かと思うくらいスゲー可愛いし。
でも雄っぽい顔するところも好きなんだよねー…」
誠一は勝手にヤッくれと思いつつ、一応自分が得た知識からアドバイスすることにする。
「はぁ…。全くの専門外なのでよく分からないんですけど…(苦笑)
例えば小道具とかはアリな感じですか?」
「え…っ!
それは大人のオモチャ的な?」
「大学の後輩が酒の席でオススメって…これとか使えたりするかな…?」
スマホで検索した画像を翔に見せる誠一。
「これってオナホ的なやつだっけ?」
「後輩はけっこうイイって。
あんまり使ってると女の子とした時困るよとは言ったんですけどねー。」
「やっぱり誠一くんは天才っ!!
早速試してみますっ!!
で、良かったらヤツに使って、俺がヤツに突っ込めるもんね!
サイコーだねっ!」
「え、うん…。
とりあえずうまくいくといいですね。」
そう言って2人はグラスを合わせた。
end
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