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第14話(6-2)※R18

2311 パーティーのあとで珊瑚を自宅へ連れ帰った翔はやや緊張した面持ちでとりあえずシャワーを浴びた。 珊瑚は翔には目もくれず、早速先ほど撮った写真をチェックしているようだ。 「うわー…! キレイに撮れてるね。さすがっ! 俺がスマホで撮ったのと全然違うなー。」 「素人のスマホ画像と比べられても…。 あー、やべ。ちょっと暗いかな…。」 調整が必要だと嘆く珊瑚にとりあえずシャワー浴びたら?と声をかける。 「動画編集してアップしたらにする。」 例のクラウドファンディングの件だろう。 仕事モードの珊瑚にとりあえず飲み物を差し入れて、自分もPCへ向かう翔。 なるべくフツーに、健全に、大事に!をモットーにしばらく仕事に集中し、珊瑚がシャワーに向かうと襲う前にもう寝てしまおう!とベッドへ入った。 「全然寝れない…っ!」 朝、海から戻ってガッツリ寝たので、アルコールが入っていてもまだ眠れる気配はなかった。 やがて珊瑚がバスルームから出てきて、水を煽り、PCの電源を落とすのを確認すると寝たふりを決め込む翔。 「何、もう寝てんの?」 ベッドに上がってくる気配にビクつくが… 「寝よーかなーって。 ほら、年甲斐もなく海ではしゃいだからさー!」 「…ヤんないの?」 バスタオルを腰に巻いただけの珊瑚が身を乗り出して翔に近付く。 その色気にドキドキする。 「えっと…、朝したし…!」 「へぇー…? コレ何? 起ってるじゃん。」 翔に覆い被さって、前に触れてくる珊瑚。 長く、細い指を使い絶妙なタッチで刺激してくる。 「ちょっ…!ヤバいって…! えっと、今日はやめておこーか?」 「ふーん?」 翔かま乗り気じゃないと悟った珊瑚は諦めたのか、ベッドの隣に仰向けで寝転がる。 「飽きた? 男の身体… やっぱ何か違うなーとか、そんな感じ?」 一瞬ショックを受けた表情を見せてそう告げた珊瑚はベッドから立ち上がり、私服を身につけていく。 「えっ?!」 「いーよ。そーいうの、仕方ないし。」 「ちょ、ちょっ! 待って!! 違うって! お願い、帰らないで!」 荷物を纏める彼にすがって引き止める翔の姿にロックミュージシャンの面影はなかった。 「言いたいことがあるなら一応聞くけど?」 「その…大事にしようと思って。」 「はぁ…?」 「なんかヤってばっかだし…。 凪にも言われて、紅葉くんにも珊瑚のこと大事にするって約束したし! だから…ちゃんと段階踏んでいこうと思いまして…!」 「その思考が全然分からないけど…。 だってセフレだったし、今さら? 俺とヤりたくないってわけじゃないの?」 「もちろんです! していいなら…その、ちゃんと恋人として抱き合いたい…!」 「なんかキモい…」 「おいっ!! 人が真剣に努力しよーとしてんのに!」 「なんの努力だよ? 俺18だよ? ヤりたい盛りなんだから恋人ならちゃんと応えろよ。なんでせっかく一緒にいんのに我慢すんの?」 どうやら先ほどのは帰るふりまでが演技だったらしい。相変わらず言いたいことははっきり言う珊瑚。 「確かに…!」 「とりあえずイヤじゃないならヤらせてよ。 朝のだけじゃ足らない…!」 「え、待って! ひょっとして珊瑚くんは俺を抱こうとしてんのっ?! なんでっ?!」 「あんたがなかなかヤる気出さないから、俺が上やるよ。」 「いやいや! ヤる気はあるって! あとその件に関しては解決したんじゃ…!」 「あんなオモチャで俺を納得させた気でいるわけ?確かにMade in Japanのアレはスゲーけど!…あんたのココでもヤらせてよ。」 そう言って翔の後ろを撫でる… 「無理無理っ! ごめんなさいっ! 全力で頑張るので挿れるのは勘弁して!」 「…じゃあ…ちゃんと俺を満足させてよ?」 珊瑚は黒い笑顔で翔の前を見つめて微笑むと呆然とする恋人の唇を銀色が光る舌で舐めた。 「…俺の堕天使…最高っ!!」

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