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遠距離恋愛編~2人の距離~(4)※R18

手渡したゴムを、テクニシャンな恋人は口でつけてくれて、危うくイキそうになった翔… なんとか耐えて、珊瑚が自身を飲み込んでいく様子を見守った。あまりに扇情的で、思わずニヤけ?口元を手で覆いながら、もう片方の手は珊瑚の腰を支えた。 「ん…っ! あ、は…い、った?」 「うん…っ!ヤバイ…良すぎて…もう出そう…!」 「はっ?! ちょっとは我慢して…!(苦笑)」 "ちゃんと俺のことも気持ち良くしてよ…っ"と耳元でさ囁かれた翔は、初っぱなからガンガン腰を突き上げていった。 夢中になる中でも珊瑚の良い所に当てたり、痛がったりしていないか気を配る。 「はっ、あっ…、ン、ぁ…っ あ、待て…って! 俺も…!」 珊瑚も主導権を握って自ら動いた。 「最高…っ! あー、それ好き…っ!」 「…っ!」 「珊瑚もいい?イケそう? ん、スゲー綺麗…!ほんと大好き…。 愛してる…!」 「ん…っ!」 珊瑚は小声で"俺も…"と告げると再び唇を合わせた。 「ーっ! ぁ、ん…っ!…っ、ぁ…いっ…く!」 翔の肩に掴まった珊瑚の手に力がこもった途端、一気に中が締まって翔も達する。 「う、わ…っ! 何これ…!ヤバイ…、めっちゃ気持ちいい…!」 「あっ!ダメっ! 今動くな…っ!」 ピクピクと痙攣する珊瑚の中が気持ち良すぎて、思わず彼を押し倒して正常位になり再び動く翔… 「やっ、は…っ、ァッ…! 翔…っ! あ、無理…っ!んーっ! ーっ!」 「…っ!」 快感にシーツの上で背中を反らせる恋人を抱き締めながら、もう一度達した。 終わってからはさすがに2人とも息が上がっていた。 「あ、ヤバイ…! ゴムが…っ!」 「アホ…っ! 抜かずにやるから…っ! ん…っ!」 慌ててゴムを処理する翔と、長い手足を投げ出してベッドに横たわる珊瑚… 「セーフ…! 漏れてなかったよー。 …大丈夫?」 「なんとか…。 …翔、上手くなったじゃん? 誰かと練習したの?」 「えっ?!ほんと? 良かった? いやいや、誰かって…珊瑚のオンラインレッスンが良かったんじゃないー?(笑) 2回目イク時、めっちゃセクシーだった! あー、…録画しときたかった…!」 「えー?(苦笑)」 「うそ、いーよ。 ちゃんと脳内に録画したから…。」 「…いーこ。 空イキとか久々にした…。」 「っ! よしっ!」 結局その後はもう一度シャワーを浴びて、キスを繰り返し、抱き合いながらベッドに戻る。 「次、いつ逢える…?」 微睡みの中で珊瑚はなるべく平静を装って翔に聞いた。 「んー…GW明けかな? ごめんね…。」 大型連休に合わせてまたLIVEの予定がある翔は申し訳なさそうに答えた。 「だよな。 いーよ…。どうせ連休は高いしどこも混んでるだろ。」 「…毎日電話する。 今度のデートで行きたいとこ、一緒に決めよう!」 珊瑚は腕を伸ばして恋人の身体を抱き寄せると頷いた。 「"遠距離ツラい"って思う時あるけど…俺、翔の恋人になって良かったって思ってるよ。」 「っ!本当に…?」 「うん…。 翔ってけっこうマメだしな…。」 「スゲー嬉しい…っ! 珊瑚っ!めっちゃ好きだよ。」 「ん…。 "愛してる"は?」 「愛してるっ!」 「うん…。俺も…。」 半分くらい寝たまま応える珊瑚。 「可愛い、可愛い、可愛いっ!」 翔は悶絶しながらも珊瑚を抱き締めた。 翌日 凪の車の中で2人は話をしていた。 すぐ前には翔の車を停めていて、このあと2人はそれぞれ反対方向へ出発の予定だ。 「"寂しい"って感情はさ…底がなくて、しかもあとからじわじわくるから残酷だよな。」 珊瑚は助手席に座る恋人と繋いだ手に力を込めながら呟いた。 自分より一回り大きい、ドラムを叩く彼の手は触れるといくつもマメが出来ていて、その練習量から仕事への熱意が伝わってくる。 「そうだね…。 俺も…、今も寂しいけど、離れてからもっと寂しくなるよ。多分九州向かいながら泣くと思う…(苦笑)」 「そしたら…泣き顔撮って送ってよ…(笑)」 「やだよー、カッコ悪いっ! 不細工過ぎて100年の恋も冷めたらどーしてくれんのっ?!」 「ははっ(笑) 大丈夫だって!実家に帰った時みんなに見せてネタにするから。」 「いやいや…!勘弁してよー!(笑)」 しばらく他愛のない会話を楽しむ2人… 「あー、そろそろ時間だね?」 翔が切り出すと珊瑚の表情が曇った。 「翔… 俺さ、こんなに誰かに逢いたいって思うの、両親が死んだ時以来なんだよね…。」 「珊瑚…」 「逢えない相手に向ける気持ちと、逢える相手に向ける気持ちで同じ"逢いたい"でもなんかちょっと違うんだ。まぁ、家族と恋人っていう関係性も違うからだろうけど…! …この感情を表現出来るような写真を撮るよ…。」 「うん…! 応援してる。」 「翔もツアー頑張れよ。 骨折してまた凪に迷惑かけんなよ!(笑)」 「分かってる(笑) 珊瑚…っ!あのさ、」 「うん?」 「あと、2年…」 「ん?」 「あと2年、ちょっと長いけど、待って欲しい。」 「はぁ…、えっと、何を?」 「…あと2年!遠距離頑張ろう!」 「…いや、長ぇよ…っ!(苦笑) えっ?2年乗り越えたらどうなんの? …別に何も変わらないでしょ? 俺がプロになってたら日本を撮影拠点にするとか?」 「…珊瑚にはまだ小さくて可愛い弟も妹もいるじゃん。…俺がそっちにいくから。」 「はっ?何言ってんのー? そんなの…」 無理に決まってると言う珊瑚の台詞に被せながら翔は繰り返した。 「あと2年! そしたら一緒に暮らそう! 約束だからねっ!」 翔は笑顔でそう言うと珊瑚にキスをして、車に乗り込んだ。 「バカ…! 無理なのに、そんなん言われたら期待すんじゃん。」 珊瑚は恋人の車が見えなくなり、紅葉と凪を空港へ向かえに行くギリギリの時間までその場を動けなかった。 End

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