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入部決定! 三曲同好会 1

 二時限目の講義が終了した。今から昼休みだが、別の講義を履修している赤木たちはまだ授業が終わっていないらしく、俺は一足先に学生会館へ向かった。  学生会館の一階は食堂、二階は学生協と会議室などの施設、三階から五階までは各サークルの部室が並ぶという造りで、一階の入り口の脇に食券の販売機があり、メニューを選んで購入、セルフサービスで食事を受け取る手筈になっている。  近頃はシャレた建物やメニューで学生はもとより、一般の人たちの人気を集めようとする学食もあるらしいけど、ここはまだまだそんな進化を遂げる気はなさそうだ。  食堂内は長方形のテーブルが縦に四つ並んだメインの列が五列、壁と給水器の間やら、出入り口の傍といったデッドスペースを利用して設置されたテーブルが幾つかあるが、この時間、つまり昼休みには客を入れられるだけ入れてみました、という大混雑になる。  むさ苦しい男共が各自トレイを持ってうろうろする中、俺はごった返す人々をかきわけながら、メインの三列目、テーブルの左端の空席をようやくゲットした。  少食の身で男子学生御用達のボリューム満点Aランチ、なんてのは食べきれないので、トレイの上に乗っているのはポークカレー。  それをテーブルに置いて向かい側に座っている人物に何気なく目をやると、その人は学生服を着た見知らぬ男で、ふと、今朝の出来事が俺の脳裏を過ぎった。

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