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ミスコン終了 それマジっスか? 6
場所は苦心の末に獲得した部室で、緑川教授がポンとポケットマネーを提供。青柳を中心とした買出し班がビールにワインにウィスキーに焼酎、オードブルに乾きものと、たくさんのつまみを買い込んできた。
ところがその日、応援団の方でも打ち上げをやるので『勝利の女神?』の俺にも参加してくれと要請されてしまった。
「四階の部室で行いますが、頃合いを見て自分たちも三曲に顔を出しますから」
「祝賀会のハシゴですね、わかりました」
宴の開始から団長がいないというのはマズイので、誠さんと黄山は先に応援団の方へ参加し、残りの八名で宴会が始まった。
緑川教授は酒豪らしくウィスキーのボトルを前に、ロックでぐいぐいやっている。そんな教授に負けず劣らずイケるクチなのは聖爾で、こいつはバーボン専門だ。
「はーい、聖爾さん。氷入れたわよ」
彼の隣をちゃっかりとキープしているのは桃園恭子、この女のド根性には呆れるを通り越して見上げてしまう。
あれだけ恥をかいたのに、それも惚れた相手の推理劇によって、だったのに。赤木の予想通り「部室ゲットはアタシのお蔭」と主張し、何事もなかったような顔で、同好会の仲間として宴席に参加しているのだ。
厚顔無恥って、こういうヤツのことを言うんだろうな。あの時、同情なんかするんじゃなかった。むちゃむちゃムカつくぜ!
「いやいや、皆さんよくやってくれました」
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