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真のバンカラ 3
「せっかくの夜景だし、このまま灯りは点けないでおくよ」
彼は俺の身体を横抱きにすると、ダブルベッドの上へとなだれ込んだ。
「美佐緒さん……美佐緒、って呼んでいいよね?」
俺の返事を待たずに、聖爾は唇を塞ぎ、強く舌を絡めてきた。これまでで一番激しいディープキスのあと、彼は俺の服に手をかけ、厳かな儀式のようにそれらを一枚ずつ剥いだ。
「キレイだ、美佐緒。今夜の君は最高にキレイだよ。今から君のすべてが僕のものになるんだ、生きている喜びを感じるよ」
歯の浮くようなセリフを口にしながら聖爾も服を脱ぎ、熱く火照った肌を合わせた。
一糸まとわぬ姿にされたこの身体、全裸の肌にキスの雨が降り注ぐ。首筋を強く吸われて、気が遠くなってきた。
それから、すっかり敏感になってしまった左の突起が唇と舌に攻められ続けて、俺は耳を塞ぎたくなるほど恥ずかしい声で喘いだ。
「あっ、あんっ、ダメッ!」
「ダメ、だなんて、すごくイイくせに」
右の突起をいじる手の動きをさらに早めつつ、彼はいやらしい言葉を次々に発し、俺を挑発した。
「もっと感じさせてあげるよ、ほら。ここ、とってもイイだろ?」
「イッ、イヤ……」
イヤじゃない、全然イヤじゃないんだ。気持ちとは裏腹、それも聖爾にはすべてお見通しで、耳朶を噛んだり息を吹きかけたりしながら、その手はひっきりなしに突起と、それから下の部分に触れた。
またしてもイカされてしまうのか。前に客間のソファでされた行為を思い出したが、今宵の彼はもっと過激で、それが手だけではなく口に含まれたのを知った俺は「えっ、そ、そんなこと……」と言いかけ、ためらった。が、押し寄せる快楽の波に負けて、ためらうよりももっと大きな声を上げていた。
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