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真のバンカラ 7

 俺の表情を盗み見た彼はいつものようにニヤリと笑った。 「妬いていたんだね」 「バ、バカ、違うって!」 「照れなくてもいいよ」 「照れてなんかいないっ!」  ムキになる俺をからかう聖爾は余裕の微笑み、あー、なんだか憎たらしい。 「みんなが期待する部室獲得のために、彼女とはコンテストが終わるまで仲良くしておくしかないと割り切っていただけだよ。だから選曲も、あの踊りも彼女の提案に従った。衣裳にはちょっと口を挟んだけどね」  難しい曲を選んだ以上、入賞出来ないかもしれないとわかっていても、あれ以上余計な口出しをして彼女の機嫌を損ね、コンテストに出る前に仲間割れする羽目になってはいけないと、彼なりに考えたようだ。 「でもさ、舞台で犯人呼ばわりなんて、ちょっとやりすぎじゃなかったのか?」 「君は楽器を傷つけないでと言ったよね、僕も同じ気持ちだった。邦楽器を愛する者として、あるまじき行為じゃないか。だから少し懲らしめてやろうと思ったんだ。本当は月からの使者役さえ出来れば良かった」  かぐや姫の寸劇はホイル焼き宇宙人の乱入と、名探偵推理劇場の場面の飛び入り以外、すべて彼の台本通りだった。  そのために自分たちの衣裳をあらかじめ宇宙服風にするという、この男の用意周到さに俺は驚嘆し、舌を巻いた。 「使者の格好だけ平安調じゃないけど、君たちの演目に合わせたとバレるのはまずいし、宇宙服もそれはそれで面白かったでしょ」  桃園恭子の宇宙人スタイルに地球防衛軍を合わせたのではなく、自分の格好が浮かないようにするため、彼女の衣裳を合わせたのだ。

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