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第一章・6

「んぁあ。後ろ、熱いぃッ!」  眼を固く瞑り、手を動かしながら、白穂は自分の後膣の疼きを感じていた。  希に挿れられている、と妄想すると、後の駆け上がりは速かった。  まるで、希に優しく誘われているようだ。 『沖くん、イッていいよ……』 「あぁ! っく、あぁあ!」  温かな精が、たっぷり手のひらにもたらされる。  荒い息が治まる頃には、ひたひたと後悔がやって来た。 「また僕は、こんなイヤらしいことを……」  はぁ、と吐くため息は、まだ熱い。 「結城くん、ごめん」  今夜もまた、デッサンの希に謝る白穂だった。

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