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第一章・7

 ある日、白穂はいつものように美術室の窓から希を盗み見ては、絵を描いていた。  ところが今日は、何か体調がおかしい。  希の姿を描いていると、いや、見ているだけで身体が火照ってくる。 「あれ? 何か、おかしい、な……」  意識が朦朧としてくる。  吐く息が、熱くなる。  そして、身体の中心が硬くこわばり、疼いている。 「ま、まさか。これ、って」  発情!?  突然やって来た発情期に、白穂は焦った。  なぜだ、と思ったが、このところ毎晩のように希のデッサンで一人エッチしていたのだ。  性欲が高まっても、仕方がないだろう。 「や、ヤバい。何とか……、何とかしなきゃ……」  このまま誰かに出会うのは危険だ。  その人にむしゃぶりついて、腰を振ってしまいそうなくらい白穂は追い詰められていた。  しかし、そんな時ほど誰かが現れるものだ。  美術室のドアが開いて、人影が入って来た。

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