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第五章・7

 妊娠。  僕のお腹に、赤ちゃんが!? 「でも、ピルはちゃんと飲みました」 「ピルも100%完全ではないのよ。発情が重なってたら、避妊効果は8割まで落ちるわ」 「そんな」  突然の出来事に混乱する白穂に、養護教諭は水を与えてなだめた。 「それで……、どうする? 産むの? それとも……」 「産みたい、です」  混乱はしたが、この体に宿った命を絶やさない覚悟は、すぐにできた白穂だ。  ハッキリと、自分の意思を口にした。  それに教諭は困った顔をしたが、これから為すべきことを伝えてくれた。 「まずは、親御さんに相談しなさい。同意が得られれば、学校へ報告よ。最悪、退学になるかもしれないけれど、覚悟はできてる?」 「大丈夫です」  他ならない、愛する希との間にできた子だ。  堕ろす、という選択肢はなかった。

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