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第八章・3
「白穂、理乃は寝た?」
「うん。ぐっすり眠ってる」
何の夢を見ているんだろうね、と優しく幼子の髪を撫でる白穂の手を、希はそっと握った。
「ね、あれからピル飲んでる?」
「飲んでるよ。どうして急に、服用を勧めたのかな?」
「発情してない?」
「してないよ」
じゃあ、と希は白穂の手をぐいと引き寄せた。
「今から、いい? 久しぶりに、君と愛し合いたいんだ」
「希。全く、まわりくどいなぁ」
くすくすと笑い合いながら、二人はキスをした。
「希は欲しくないの? 二人目」
「そろそろいいかな、とは思うけど。白穂はどう?」
「僕は、欲しいな。理乃に兄弟をプレゼントしたいよ」
「じゃあ、家族計画を立てよう。明日、シミュレーションしてみるよ」
そんなことを囁きながら、希は白穂の乳首に指を伸ばした。
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